第7話 調教

七 調教


 土曜日、新宿の待ち合わせ場所で由衣と会う拓哉。

 絶好の好天で日差しが暑い。

 由衣は学校のない日なので、アイラインをいれた化粧をしていて少し大人っぽい。

 指定したミニスカートから出た生脚が健康的でセクシーだ。

「今日はよろしくお願いします」と丁寧にお辞儀する由衣。

「今日はいつもより大人っぽいね」

「あ、ありがとうございます」

「ミニスカートから出た生脚もそそるし、大きな乳房もたまらないね。由衣は男性から性の対象に見られたりするのは平気?」

「はい、大丈夫です。小さい頃は大きな胸ばかり見られてイヤだったんですが、最近は自分の体を見て男性が興奮して性欲を高めてくれるのはうれしかったりします」

「やっぱり由衣は淫らだね。僕もこんなに可愛い由衣を汚したくってたまらないんだ‥‥‥」

「お兄さんにそう思ってもらえるのが一番嬉しいです。私も汚されたいです」

 拓哉のエスコートでテラス席のあるカフェに入り、通りに面したテラス席に座る二人。

 てっきりネカフェとかの密室に行くのかと思っていた由衣は少し驚く。


 コーヒーをオーダーして話し始める二人。

「ひさしぶりだね」

「はい、十日ぶりです。ホントに待ち遠しくって辛かったです」

「先週末彼とデートした?」

「はい、一緒に遊園地に行きました」

「いいね、楽しんだ?」

「はい、楽しかったです。でも‥‥‥、そのあとお話して、彼とはお別れしました」

「どうして?」

「彼のこと好きだったので、彼を裏切る前にちゃんとお別れしないといけないって思って」

「そう」

「彼と一緒に過ごすのも楽しんですけど、私もうそれでは満たされないんです」

「‥‥‥‥‥‥」

「十日間ずっと考えてきて、やっぱりお兄さんの肉奴隷になりたい、もっともっと調教されたいっていう思いがどんどん強くなってきて。

 私、お兄さんとのプレイをするようになってから、本当の自分を見つけたんです。今まではなんとなく生きてきましたけど、でも特にやりがいを感じることもなくって、卒業後の進路とかも全然やりたいこともないし、なんのために生きてるんだろうってわからなかったんです。

でもお兄さんと会ってから、どうしようもない変態な自分に気が付いて、それが本当の自分だということがわかって、もう今までの自分には戻れないし戻りたくないんです。今、お兄さんがいてくれて、性癖とか性欲が満たされるだけではなく、すごく幸せなんです。生きててよかったって思えてて・・・だからお兄さんの肉奴隷になりたいんです。

お兄さんに素敵な彼女がいることは知ってます。プレイの時以外にそばにいたいとか、付きまとったりとかは絶対にしませんし、責任とってくださいとか言うつもりもありません。でも気が向いたときでいいので、私を虐めて、責めて、調教して、私を使ってくれませんか」

「本気なんだね‥‥‥」

「はい、私、もうお兄さんとのプレイが生き甲斐なんです。高校卒業したあと、進学どうするか考えていましたが、進学しないことにしました。卒業したら働きます。ソープとかで働こうと思ってます。そしてお金を稼いで家を出て、自分の部屋を買います。そこでお兄さんがいつでも好きな時に来て、彼女や奥さんにはぶつけられない性欲を私に吐き出してくれて、私を好きに使ってくれて、私を調教していただければと思ってます。体を売る仕事で汚れることは嫌じゃありません。でもちゃんとゴムはしてもらって、おまんこはお兄さんのザーメン専用にしますから‥‥‥。お願いします! 私をお兄さんの肉奴隷にしてください!」

 そう言って頭を下げる由衣。必死な思いが痛いほど伝わってくる。


 由衣の一途な思いを聞き考え込む拓哉。

「‥‥‥由衣の思いはわかった。返事は次に会う時にするから」

「はい、よろしくお願いします」

「今日はプレイしたいか?」

「はいっ、もちろんです」

「わかった、では今ここでショーツを脱ぎなさい」

「えっ、ここで、ですか」

「そうだ、周りに気づかれないように脱げばいい」

「は、はいっ」

 周りを伺うようにしながら少しづつスカートの中に手を入れて、ショーツを脱いでいく由衣。

 恥ずかしさで顔が真っ赤になっている。

「ほら、そこの男が見てるぞ」

「えっ」と驚き動きが止まる由衣。

 周りを見回すが、誰が見ているかわからない。

 だいじょうぶ、誰も見てないから‥‥‥。と自分に言い聞かせながらショーツを脱ぐ。

 テーブルの下で脱いだショーツを拓哉に渡す由衣。

 拓哉は自分のバッグをあけて袋を取り出して由衣に渡す。

「これを履きなさい」

 袋の中のものを恐る恐る取り出して膝の上に置く由衣。

 紐パンツのようだが、真ん中の三角部分が布ではなく、プラスチックの蝶型のものになっている。

「この蝶が前にくるように履くんだ」

 拓哉に言われ、また周りを伺うようにしながら足元から入れてみられないように気を配りながら履く由衣。

「ちゃんと履いたか? おまんこに蝶が当たってるか?」

「はい、当たってます」

「よし、これでいい。では移動するから、その前に会計済ませてくる」

 そう言って席を立つ拓哉。

 残ったコーヒーを飲み干して店を出る準備をする由衣は、これからはじまる調教に思いを馳せ、緊張で汗ばんでいる。

 突然、さっき履いた蝶のパンツの蝶の部分が振動を始めて、クリが振動を受けてビクッと体を震わす由衣。

 刺激がクリを責め、思わずうめき声をあげそうになって口を抑える。

「はあはあはあ」呼吸を荒げながら刺激に耐える由衣。

 振動がピタッと止まる。

 拓哉が戻ってきて由衣に声をかける。

「行こう」

「は、はい、これ、今振動してびっくりしました」

「そうよかった」

「えっ?」

 由衣を連れて店を出る拓哉。

 由衣は拓哉の後をおどおどしながら歩いていく。

 歌舞伎町のほうに向かう二人。

 途中コンビニの前で拓哉が立ち止まり、由衣にお金を渡す。

「これで魚肉ソーセージ買ってきて。できれば太いのがいい」

「えっ、はい、わかりました」

 そう言って店に入っていく由衣。

 少し探してソーセージを見つけたらしくレジ前に行く由衣。

 レジで自分の番になった時にまた股間の蝶が振動を始める。

「あっ、くっ!」と驚いて思わずうめく由衣。

 顔を歪めながら腰を引くような姿勢で苦しんでいる由衣を見て店員が声をかける

「大丈夫ですか?気分悪いんですか?」

「はあはあ、だ、だいじょうぶ‥‥‥です‥‥‥」

 息も絶え絶えになりながら答える由衣。

 できるだけ平静を装いながらなんとか会計を済ませてコンビニから出てくる由衣。

「もうダメです。許してください」

 リモコンで拓哉が蝶を振動させていることがわかった由衣は拓哉に懇願する。

「こんな街中でおまんこからスケベ汁垂らして、内股が濡れ濡れだぞ、変態め!」

「あああ、もう、もうダメです。これ以上されたらもう我慢できません‥‥‥。おかしくなっちゃいます」

「そうか、じゃあ、どうおかしくなるのか見せてもらおう」

 そう言ってニヤッと笑う拓哉。

 とたんにまた蝶が振動を始める、しかも今までよりも強い振動が由衣を襲う。

「いやああ、ああっ、だめっ、あああ、もう、もう‥‥‥イクっ!」とうめいてその場にしゃがみ込んでしまう由衣。

 思わず失禁してしまいスカートの中からは尿が地面に溢れていく。

 通りずがりの人はなにがあったのか、由衣を覗き込むようにしながら過ぎていく。

 幸いなことに失禁していることに気づく人はいない。

 お漏らしを終わって拓哉に手を引かれて立ち上げる由衣。

 すぐにその場を少し離れる二人。

 見ると由衣が失禁したあたりの歩道は濡れている。

「人前でお漏らしするとはとんでもない変態だな」

「ああああ、すみません」と恥ずかしさに顔を真っ赤にしてはあはあ言ってる由衣。

 少し落ち着かせてから、来なさい、と再び歩き出す。

 すると前のほうから親子連れがやってくる。

 小さな女の子がはしゃいで走り出し拓哉の脇を通り過ぎたところでつまづいて転んでしまう。

「わ〜ん!」と泣き出す女の子を、由衣がすぐに抱き起こす。

「大丈夫? 痛くない?」

 女の子に優しく声をかけ、転んだ脚の膝の汚れを手で払ってあげる。

 幸い血はでてないようだ。

 すぐに母親が駆けつけてくる。

「すみません」

「怪我はしてないみたいです」

 優しく母親に微笑みかける由衣。

「ありがとうございます」と恐縮する母親。

「気をつけようね」と女の子の頭をそっと撫でて立ち上げる由衣。

 様子を見ていた拓哉が声をかける。

「行くぞ」

「はいっ」と起き上がって拓哉の後ろを歩きはじめる由衣。

 前を向いたまま歩きながら由衣に話しかける拓哉。

「優しいんだな。子供は好きか?」

「あ、はい、大好きです。可愛いですよねっ」

 そう言ってにっこり微笑む由衣は天使のように可愛かった。

 そのまま二人は歩いて拓哉はラブホテルに入っていく。

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