可愛い生き物

みんなは可愛い生き物って聞いたら何を思い浮かべるだろう。犬や猫。蛇みたいな爬虫類と答える人もいると思うし、人それぞれだと思う。そして私ならこう答える。


桃先輩が世界一可愛い、と。


私が書類なんかを提出して正式に桃先輩のルームメイトになって、ルンルンで部屋に帰ると、私の枕を抱き締めて寝ている桃先輩が居た。え、いや、可愛い過ぎでしょ。マジで絶対年上じゃないでしょ。じゃなきゃそんな可愛さ出せないよ?……なんて言っても年齢は変わることなんてなく、あるのは異常に可愛らしい年上が存在するという事実だけ。とりあえず写真を何枚か撮っておく。


……いや、これはもう義務でしょ?これをカメラに収めずしてなんのためにスマホがあるというのか。満足のいく写真が撮れるまでパシャパシャとシャッターを切る。30枚を超えたあたりでいい画角の写真が撮れて満足した私。とりあえず起こそうかなぁ。


ユサユサと揺らして声を掛けると眠そうにしながらも起き上がってくれた。……可愛い、寝起きの顔可愛すぎる!!ぼんやりとした目で見つれられたら悶え死んじゃう……桃先輩はだんだん状況が掴めてきたみたいでアワアワしている。……少し意地悪しちゃお。


「桃先輩。なんで私の枕抱き締めて寝てたんですか?」


途端に焦った顔になってて、直ぐに布団に潜ってしまった。何その行動。可愛いかよ。何故か力が緩んだ瞬間があったのでその隙に布団を剥がしにかかる。割とあっさり布団を剥ぎ取った私は単純に気になる疑問をぶつけた。


「桃先輩って、匂いフェチなんですか?ずっと枕持ってますけど」

「い、いや。そういう訳じゃない…と思うけど。なんか、落ち着く匂いというか……」


そう言って、チラチラとこちらの反応を伺ってくる。それやめて?まじで可愛すぎて押し倒しそう。手が動きそうになるのを必死に堪える。でも、私の身体は正直なので口も体もやはり動いてしまう。


「はぁぁーーー。くっそかわいい。幸いここはベットだし何されても文句は言えませんよね?というか言わせません。正直誘ってるようにしか見えません」

「さ、誘ってないよ!?」


思ってることを全部言ってしまった。少々の怯えと期待を含んだ瞳を見つめて…私の理性は爆発寸前。誘ってないって口では言いつつもその瞳は完全に誘ってる。こんなの我慢するの無理。


どんどんと壁際に追い込んでいく。ジリジリと追い詰める感覚は結構好き。キスをしようと顔を近づけると枕とキスをすることになった。


「むぐっ……なんで止めるんですか?」

「なんか、良くない気がして…」

「どうせ、1回キスしてるんですから、何時何回したって一緒でしょう?」

「キ、キスは……嬉しいんだけどね?今は不味いかなぁって」

「……マジで誘ってますよね?その顔反則ですよ。チラチラ見ないでもらっても良いですか?ムラムラしてしょうがないんです。第一、今はって……じゃあ違う時なら良いって事……まあ、そんなこと関係なくこのまま進めるつもりなんですけどね」


そう、もちろんここまでしておいてはい終わりなんてありえない。最後まで〜とは行かすとも何かしらの快楽を与えたい。……キスで気持ちよくなってもらおっかな。


私は桃先輩の肩を持ってグググッとゆっくり押し倒していく。軽く抵抗してくるけどそんなのは抵抗の内に入らない。そのまま覆い被さるようにしてキスを落とす。動けないように、逃げられないように。しっかりと全身を使って桃先輩を固定してキスを続ける。逃げようとして体を捩ってるの可愛いねぇ♡

でも逃がさない。私の唾液を送り込んだり、逆に桃先輩のを舐めとったり……どれだけの時間キスしてたのか分からないくらい夢中になった。


「も、、充分でしょ……?」

「まだ足りません」


そう言って服の下に手を忍ばせる。桃先輩のお腹を優しく撫でる。まだまだ夜はこれからだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る