初キスは甘く
今日も今日とて生徒会室で桃先輩とお昼ご飯を一緒に食べてる。食べてる姿も可愛いから、チラチラと見ちゃう。ご飯食べてるだけなのに可愛いってなんなの、この生き物。……お弁当にココアって合うのかな?いや、飲んでる姿も可愛いんだけどさ、疑問に思うじゃん?お茶とか水じゃなくココア……
「あ、柚希ちゃんのお弁当美味しそう。クオリティ高いね…」
「…食べます?これとか美味しいですよ。はい、あ〜ん」
「あ〜ん……え、美味しい!手作りなんだよね?料理の才能を感じる…!」
あ〜ん受けてくれるとは思ってなかった。それに、美味しいって言ってもらえてめっちゃ嬉しい…。こんな幸せそうな顔でニコニコしちゃって…最近はちょっと警戒され気味だったけど今はすごい距離近いし、無防備だなぁ。思わず手を出しそうになるけど、ここはグッと我慢。するにしてももう少しリラックスさせて警戒を完全に解いてから。
「これもあげましょうか?」
「え!良いの?欲しい!」
「じゃあ…ハグさせてくれたら食べさせてあげます」
「え?それだけでいいの?好きなだけどーぞ」
え、そんなすんなり?私のお弁当そんなに気に入ったのかな?
「…はい、あ〜ん。美味しいですか?」
「うん!めっちゃ美味しい!ありがと〜」
ベクトルの違う可愛さ…!この人本当に年上?可愛すぎでしょ。そして、なんだか餌付けしてる気分。そしてなんか、気づいたら頭なでなでしちゃってた。…ん?なんか、満更でも無さそう…?むしろ喜んでる…かな?これはいい兆候。既に私に惚れてくれてたら良いなぁ。
「頭撫でられて嬉しいんですか?」
「……嬉しい…かも」
私はそっと桃先輩を抱き寄せた。はーー、本当にしんどいわ……可愛すぎなんだけど。その顔ダメだよマジで。自覚ありなのか無しなのかわかんないけど惚れてはいるよね。絶対。じゃあもう告白する?……いや、まだこれからもっと、ドロドロに甘やかして完堕ちさせて、それから正式に交際かな……。
「桃先輩。……ココア好きなんですか?」
「え?…まあ、好きだよ?」
私は桃先輩がさっきまで飲んでいたココアの缶を手に取り、口に含んだ。そして、桃先輩に顔を近づけ、口移しでココアを流し込む。そのまま舌も入れて深いキスを続ける。桃先輩との初めてのキス。濃厚で甘い味がした。
「ダメじゃないですか、そんな無防備な姿晒しちゃ。言いましたよね?次はキスするって。それに…ちゃんと抵抗しないと私、歯止めが効かなくなっちゃいます」
「えっと、ごめんね?でもでも柚希ちゃんになら、何されても良い…から、抵抗は、多分しない…と思う」
……は?誘ってる??何されてもいいってそういうことだよね?歯止め効かないって言ったばっかりなのに……これ、遠慮とかもう無しでいいよね?もうやっちゃうよ?部屋連れ込んじゃうよ?
「桃先輩……ルームメイトとか居ませんよね?」
「うん、居ないよ」
「私も居ないんですよ。良かったらルームメイトになりませんか?」
「い、良いの?柚希ちゃんが良いなら是非なりたい!!」
「じゃあなりましょうか。書類とか貰いに行きましょう」
連れ込むだけじゃ物足りない。どうせならずっと同じ部屋で……そしたら、色んな事やりたい放題。もっと色んな桃先輩を知れるし、もっと甘やかせる。
そろそろ大詰めだ。次の予定は…エッチな事しかないよね。
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