蹂躙
「先手は取らせてもらうわね、夜よ風よ、全てを笑え、
聞いたこともない詠唱と共に、女の周りには何体もの黒い影が浮かぶ
その影はみな白塗りのマスクを被っていた
「ほほぅ、貴女様一人では勝ち目がない故、手下を召喚したと、、、あの時から変わっておりませんな?」
「お前こそ、脳筋で助かるわね。
立て続けに魔法を使い、数人だったクローンが数十人に変わり、そのクローンが一斉に女に対してひざまづく
「んー?見たことない魔法だなぁ!」
「そりゃ、そうでしょ。だって」
その言葉と共に女はトライアに近づき顔面を殴り飛ばす
「私が今作ったんですもの」
殴られたトライアはというと数メートル後ろに立ったまま飛ばされていた
「ふぅ、貴女様にしては良いパンチでしたなぁ!それでは次は私の番ですな!」
「何を勘違いしているの?お前の番は回ってこないわよ?」
気づくと黒い影の数はもっと増えていた
「さて、こんくらいで良いかしらね。お前くらい頑丈なサンドバッグならこれを使うわね、
「むっ?動けぬぞ!」
まるでその場で金縛りに会ったようにトライアは全く動かない
「さて、とりあえず私はこの子と話したいの、だからしばらくおやすみなさいね?
その詠唱と共に、トライアは白目を向き倒れた
「ふぅ、さて、あなたもうしゃべっていいわよ」
「えっ?おっ、喋れた」
「あなた名前は?」
「ホーラ、、、って、いやなんで何も無かったみたいに?」
「あんな脳筋どうだっていいわよ。それよりもホーラねぇ、、、フルネームは?」
「ホーラ・ヴァイナー、、、だけど」
「ふーん、ちょっと失礼するわね、
「えっ、なになに、急に目をつぶって何してんの??」
「へぇ、、、なるほどねぇ」
何か覗かれてる感じはするし、気持ち悪い感じがした
「ねぇ、あなた、この世界をどう思う?」
「えっ、いきなり!?んー、まぁ、魔物は滅べば良いと思う。それが無理なら早く死にたい」
「ふーん、、、あなたは良い知らせと悪い知らせどちらがききたい?」
「いや、そりゃまあ、悪い知らせから?」
「じゃあどちらも一気に言うわね?まず、あなたは今後絶対に死ねない、そんなあなたのおかげで魔物は滅びるわね」
「、、、いや、えっ?俺が、、、死ねない?」
「あちゃあ、まだ早かったかぁ、、、遅かれ早かれ知ることだし良いかなとは思ったんだけど、、、」
「、、、嘘だろ、、、俺、、死ねねぇのかよ」
気づくと目の前が真っ暗になっていた
死ぬために頑張ってきたのに全部無駄だったなんて、、、
そんなの
そんなの
「ありえねぇだろ、、、、」
「ねぇ、僕のホーラになにした?」
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