再び目を開くと、装飾のそこそこ凝った木箱の上に、装飾のそこそこ凝った木箱が出現するのだ。いや、どうやって増えてるのかは知らん。何しろ目を閉じたときにしか増えてくれないんだからな。


2つのクローン木箱を机の上に置きながら俺は作業椅子に座り直し、手袋を付け直して右拳を握り、左手は箱の側に据えて、槌を振り下ろすように木箱を打ち砕いた。


びゅがあああん!!!


また、木っ端微塵になってしまった。俺はもう一度手袋を外してオリジンの木箱を両手で持ち上げ、そして目を閉じる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る