第13話 ダンジョン探索2

 現在は、迷宮ダンジョン攻略中だ。

 二層は、毒のフィールドだったけど、防毒マスクのみで十分だった。

 地図化マッピングが完了したので、街で売ってもいいかもしれない。そうすれば、踏破者の数も爆増するだろう。


 三層は、魔物モンスターが多く徘徊するエリアだった。何と言うか、ガチのエリアだった。

 『アタッカー』がいれば、何の問題もない。

 殲滅する勢いで、掃除を行った。

 それに伴い、戦利品もウハウハだった。

 これで、新しいモノが作れるぞ。


 そんなこんなで、四層に来た。


「大きな扉があるんだけど……。ボス部屋?」


 テンプレかな?

 いや、テンプレだと五層だと思うけど、この迷宮ダンジョンは、四層なんだろうな。


「とりあえず、私も武装するか……」


 ナユさんが持たせてくれた鞄を起動させる。

 もうね……、アイ○ンマンそのままだよ。古いとロ○コップ?

 フルプレートアーマーだよ。外骨格?

 しかも、モーターの補助があるので行動に制限ないし、重くもない。


 ガシャン、ガシャンという足音共に、四層へ踏み込んだ。

 扉が閉まり、明かりが灯る。


「大型の……恐竜?」


 二足歩行の、ダチョウみたいなモンスターがいた。良く言ってティラノザウルス?

 私が認識すると、襲って来た。

 不意打ちがないだけ、難易度は易しいかもしれない。

 四層に踏み込んだ瞬間に狙われたりとか、全方位から飛び道具が来たら、ちょっと驚いたかもしれない。


「まあ、せっかくだし試してみようか……」


 私の意思を汲み取って、4機の護衛は待機状態に移行した。


 鋭いくちばしが襲って来る。

 私の動体視力では視えないと思うスピードだけど、モニターにはスローモーションで表示されている。

 未来予測かな? 本当に高性能だ。

 私は、嘴を掴んだ。

 モンスターが、動けなくなる。


「かなりのパワーが出せるんだな~。パワーの単位って排気量になるのかな?」


 私は、そのままモンスターの嘴を握り潰した。


「ギャース」


 モンスターの悲鳴が、轟く。

 もうね、敵じゃないね。興味も失せた。


 ――ピー


 レザーを撃ち込むと、穴が空く。光線銃かな? これも未来の技術だよね。何ジュールの出力だったのか……。

 胸を貫かれたモンスターがフラフラして、後退し始めた。

 背骨に当たる部分を貫いたので、もうそんなに生きられないと思うんだけど。

 最終的に、バタリと倒れた。


「う~ん。オーバーテクノロジー過ぎて、強さが分からなかったな」


 素手なり、人力だったら私が秒でミンチになっていただろうな~。

 その後、モンスターが消えて、出口の扉が開いた。


「さて、五層か……」


 そう思ったのだけど、宝箱の部屋だった。


「この宝箱のシステムも良く分からないな……」


 なんで精錬されたインゴットや、磨かれた宝石が出て来るのか。

 古代遺跡?

 迷宮ダンジョンに職人でも住んでいると考えた方が、よっぽど合理的だ。

 私は、宝箱を開けた。


 ――ピコーン


第十大陸オクトバー迷宮ダンジョン踏破者の更新を行います。ぱちぱちぱち』


 なんか、迷宮ダンジョンに似つかわしくない放送が流れた。


「ん? なんだ?」


 ――ザザ……


『セイさん、聞こえますか?』


 ナユさんの声だな。


「聞こえています」


『宝箱の中身を回収して、即時撤収してください。迷宮ダンジョンの入り口にゴロツキが集まる前にです!』


 私は、狙われているの?

 まあ、いいか。今は従おう。

 『クラフト』が、宝箱を回収してくれる。どうやら、異次元の"収納庫"を持っているみたいだ。ドラ○もんの四次元ポ○ットかな?

 その先の、青い光を放つ魔法陣に足を踏み入れた。


 次の瞬間に景色が変わる……。

 迷宮ダンジョンの入り口に戻って来たようだ。

 そのまま外に出ると、ナユさんが待っていた。

 その足元で、倒れている人たちは、なに?


 スカイウォーカーが降りて来て、私はナユさんと共に街を後にした。

 しかし、忙しいな。

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