第4話 心の傘

「うぇぇ〜?」

と俺の友人の悠が困惑したような声を出す。

「何かあったのか?」

スマホを見て少し経った後に、悠は奇声を発した。ちなみにめっちゃ目立っていた...面白いものである

「何かねぇ?この後、急に雨降るんだってさ」

「天気予報なんて、百発百中じゃないんだから」

ほどほどに信用するのが、やっぱり1番である

......天気予報士の皆さん、ごめんなさい。

「濡れるのダルいなぁ〜」

「折り畳み傘くらい入れておけ」

まったく......少しは未来を予測して頂きたい

折り畳み傘なんて、常備するの困らないだろ。

「居るかもしれんやん!?俺と同じ奴!」

「だとしても、お前が濡れる未来は変わらないが」

「残酷な世の中だな」

責任転嫁も肌肌しいな、

今度こんなことにならないように学習して

欲しいものだ......まぁ、無理だと思うが。

「明らかにお前が悪い」

「この後の未来を想像して辛くなってるんだ

少しぐらい優しくしてくれ。」

『いや、だってお前のせいやん?』という

言葉を、寸前で押さえ込んだ

......良く堪えた、偉いぞ俺。

「雨が上がるように神に祈っといてやるよ」

「お前、無神論者って言ってたじゃん」

「人は日々、進化を続けているんだ」

祈っといてやるよ、と言いつつ

空は無責任に暗く染まっていくのだった......




「はぁっ!あんなに拘束しやがって......」

何を隠そう、俺は放課後に教師に拘束されていた。

(雨強くなるってのに、残らせるか?普通......)

そんな愚痴を言っても、時間は帰ってこない訳で...

俺は強くなる雨を眺めながら憂鬱に感じるのだった

(もう誰も残ってn......)

こんな時間になって、

誰も居ないと思っていたのだが......

居たよ......1番逢いたくなかった人がよ

朝日奈雫...俺への好感度が異常に高い美少女。

(やっぱり、変わってねぇな......)

彼女が示す数値は、変わる事は無かった。

彼女は、雨が降り注ぐ放課後に

歩みを進めることなく、足が止まっていた。

―普段なら、こんな事は絶対にしない

何故なら、面倒臭くなってしまうから

そして、俺とは関わるべきの次元に居ないから―

でも、俺は動いてしまっていた。

この数値が本当なのか?という疑問と、

ただの俺の好奇心だ。

―まぁ、気まぐれだよ―

「傘持ってないの?朝日奈さん」

「え?」

朝日奈さんから出た言葉は、困惑

まぁ、そりゃそうだな

だって関わり全然ないですし.........。

「良ければさ、一緒に帰んない?」

(さぁ?どうなる...好感度は本当なのか?)

俺は、『朝日奈雫』という美少女よりも

好感度が本当なのか?ということに

興味を惹かれていた。

「ッ!え、ええ、はいっ」

めっちゃテンパっている。

好感度は、本当......なのか?

(いや、わっかんねぇ...)

「久しぶりに話す気がします。」

「久しぶり......?」

彼女と話したことがあっただろうか?

俺の記憶容量に無いんだが......

もしかして、俺ってめっちゃ失礼な奴だったり?

「え、えぇっと、用事の時に話した以来だなって」

「あぁ、なるほど......」

何かを隠すような、そんなふうに

彼女は言葉を紡いだ。

これ以上、踏み入るな....という言われているように

「じゃあ朝日奈さん、帰りましょうか」

「はい、ありがとうございます」

俺たちは雨が強くなったことも

気付かずに、歩みを進み始めるのだった。

そして、俺は思った...帰る道って、一緒なのか?

"戸惑えば戸惑うほど、

それは愛しているということなの"である。


あとがき

今回、朝日奈さんとの関わり回です。

主人公〜!相合傘が許されんのは、

好きな相手だけだから!好感度疑ってんじゃねぇ!

......と、書いていて思いました。

朝日奈さんは、零と話せて幸せなので

正常に頭が回っておりません。

零は非常に罪な男ですよ...

書いていてマジで思っています。

それでも、罪な男でも許されるような

読者の方に不快だと思われない主人公を目指して

書いていこうと思います。

今回は、マジで作者が話しているだけで

すみません。

ですが、今回に疑問に思った点は

今後の伏線......みたいなのがあるんで

補足は致しません、お願いします!

ご愛読ありがとうございます。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る