第32話 神様展開?

試練を超えし者って言ったか?

じゃあダンジョン自体がそもそもそういうものの可能性があるのか。


「やあ、初めまして。気の利かないオブザーバー」


「はっはっは。辛辣だねイレギュラーくん」


イレギュラー?このダンジョンの強さはやっぱ異常だと思うんだけど。

イレギュラーときたか。


「まず、君の話をしようか。なぜここにいるのかを。」


「そうしてくれると助かるよ。その後にあんたの話と行こうじゃないか」


「おい練、こいつ信用できるのか?」


「大丈夫だろ。本体はここにいないっぽいし、思念体?みたいなやつだし。

それに、敵意もないからな。」


「そうか」


「内緒話は終わったかい?

では始めよう。このダンジョンの名はアビス。

君と同じイレギュラーのダンジョンだよ。」


アビス?深淵か。ぴったりの名前じゃないか

このクソッタレのダンジョンには。


「君に呪いをかけていたのがいるだろう。

そいつが私が作ったダンジョンを模して作ったのがここだよ。

そして選定者の中から可能性のあるものに呪いをかけて殺そうとしたのだよ。

それが君だよ。まあその杜撰な計画は君が崩してくれたんだけどね」


「そいつはどうなったんだよ。ちゃんと処理でききたのか?」


「いや逃げられたよ。ダンジョンの中にね。

それを倒して欲しいのだよ。君たち選定者たちにはね。

ダンジョンは君たち人類に向けて作った贈り物だから。

それをどうしようと君たちの勝手だが、奴が逃げ込んだせいで

イレギュラーと化したダンジョンは死滅させて欲しいのだよ。」


「なるほどね。選定者ってのは俺みたいな試練を超えられると思われて

送り込まれた奴らのことか?」


「いやそれだけではなく、自然的に覚醒したものたちも選定されたものだ」


なるほど?あんまり理解できなかったけどなんとなくわかった。

選定せれた奴らはヤタみたいなのがついているやつのことだろうな


「そいつ倒さなくちゃダメなのか?

なんか残してたら被害が出るようなことでもあるのか?」


「奴が故意にイレギュラーを生み出して、

スタンピードなどの災害を起こすことができるんだ。

今のキミでも、イレギュラーのダンジョンは攻略できないと思うから、

人類の寿命だったら気長にやっていればいいんだけど、

君たちのような魔力を多く内包している人類は、寿命も長くなっているから。

おりを見て挑戦してくれたまえ」


なんだその曖昧なものは。

それにサラッと寿命が伸びてるとか言ってやがったな。

まあ、俺は若返っているからあんま気にしてなかったんだけど。


「なるほどな。

てことはスタンピードもそこまで頻繁に起きるものでもないのか?

人類の目標?みたいに、そいつさえ倒せばダンジョンが完全に資源化

するってことか?まあ危険は絶対あると思うけど」


「そうだね、命はかけなければいけないけどリターンは大きいと思うよ。

そうなるように設計したからね。それを私は陰ながら見守っているよ。

人類の進化を願ってね。」


「であんたは結局なんなんだ?」


「そうだね君が言ったオブザーバーだよ。ダンジョンを作って人類の進化を施す。

君たち人類を見守っている観測者だよ」


まあ結局神様みたいな位置付けで合ってるのか。

まあ敵ではなさそうだから、いいか。


「わかったは。まあ気長に頑張るよ。

そろそろ、行きたいんだけど。新世界にね!」


「ああ、そうしようヤタくんも飽き始めちゃってるからね。

では、行くといい。君の活躍は期待しているよ」


「じゃあな。今度会うときは本体と会いたいものだね」


「ああ、君がやつを倒したら会えると思うよ」

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