第26話 ギミック攻略

結局雨でも姿が見えなくなるってことは

水の魔法?で姿を消せるってことか。

それに、この雨全部あいつの魔法なら自分の魔力も隠せるってことね。


「木を隠すなら森の中ってか?」


「それでもこの雨の量であいつの魔力もジリ貧になるんじゃないのか?

長期戦なら練に分がある。」


「いやないな」


地面が濡れてない。なのに俺は濡れてる。

てことはあいつこの雨を回収してやがる。

なのに俺は濡れてるってことは、あいつの魔力がついてるってことだ。

だから俺を見失うこともないってことだよな。


「っち!」


くっそさっきより早くなってやがる。避けきれない。

長期戦になったら再生しきれず俺の負けだな。

それに、さっきみたいに雷で封じることもできなくなった。


「まあいいか。」


あれの初運転にはちょうど良い。

ステージギミックなんて意味をなさなくしてやるよ。


「いいかって諦めるには早いだろ。

レベル差はそこまでないんだ。奴の動きさえわかればどうにかなるだろ」


「おいおい心外だなヤタ。

こいつをどうやって捻り潰すか決めてたところなんだから。

新技と行こうじゃないか。良い実験体になってくれよ」


「”風纏 神風”」


風が吹き荒れる。こちらを後押しするように

冥鎧に込められた魔力が爆発的に風として放出せれる。

これで、終わる事勿れ。奴の魔力のこもった雨さえも吹き飛ばす。


「み〜つけた〜!!!」


これで終わりだ!

狡羯に致命的な一撃が入る。

それは水を切ったかのよな感触のない一撃であったが。


「そうかよ。警戒して突っ込むのはバカのやることってか?」


水の魔力でできた自分の分身にどういう性能か測らせるのか。

一筋縄じゃいかね〜よな〜


「楽しませてくれるぜ!」


狡羯の姿と瓜二つの何かが何十体と飛びかかってくる。

くっそ!なりふり構わずかよ。

こんなもん!


「吹っ飛べ!」


自分を中心に風が吹く。水が弾けるように狡羯の身体弾け飛ぶ。

おいおい、ふざけんな本体出てこい!卑怯だろこんなん

猛荒が可愛く見えるぜ。

あいつは素直で可愛い奴だった。

それに引き換えこいつは終わっとる。


「くっそ何回おんなじことやるんだよ」


長時間魔纏ができないこと気づいてんのか?

それで時間稼ぎと来たか。つくづく嫌いだぜ。


「練!どうするんだよ。なんか策はないのかよ」


「策ならある。神風の機動力なら本体さえ見つければなんとかなる」


それに、水魔法はお前の専売特許じゃないぞ


「ヤタ!本体を見つけてくれ隙は作る。

その間にやつを一瞬でいいから止めてくれ!次で決める」


「任せろ!」


次のアイツの分身を利用して反撃だ!

来た!


「馬鹿の一つ覚えで分身を何体も何体も!」


アスラに魔力を注ぐ、精錬された魔力を纏う。

そして水の魔力でできた狡羯が突っ込んでくる。


「分身が魔力でできた水なら!吸収して!

お前の魔力!そのまま返してやるよ!」


分身の魔力を吸収してそのままアスラに注いで、

斬撃と同時に放出すれば!


「避けなきゃ死ぬだろ!全方位に斬撃だ!」


頼むぞヤタ!


「見つけた!10時の方向!

”エイシス アエラ”」


風でできた銀の槍がやつに向かって飛ぶ

狡羯にあたって、怯み隙を作る


「ナイス!死んどけ狡猾!

”神風 烈風”」


風を纏い突進するように狡羯に向かって突き進む。

風で受け流すように木の間を加速し続けながら突進する。


「貫け!」


風に乗った突きの攻撃が狡羯の右半身を吹き飛ばす。


「我ながら威力がやばいな。右腕のかりは返させてもらうぜ。」


息絶え絶えの狡羯は左の肉切り包丁で薙ぎ払いの攻撃を繰り出す。

繰り出した攻撃は水を切ったかのように弾け飛ぶ


いや〜びちょびちょだよ俺

散々だったね。ここは果物とかいっぱい手に入れたけど

このだるい戦いでトントンかな。


「残念、俺には魔眼があるんだ。

それに、水魔法がお前の専売特許じゃないんだぜ。

使い勝手が良い魔法を教えてくれて助かるよ。

じゃあな。」


狡羯は絶命する。

いや〜まじでこいつ嫌いだわ


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