第13話 デジャブ?

「もう行こうぜ。気〜すんだろ」


「わかったよ。なんで俺よりお前の方が早くここから出たいんだよ」


「普通はジメジメしたこんなところ嬉々として何時間も何週間もいたいとは思えね〜んだは普通はな!」


「俺もいつまでも茹でミノタウロスじゃ飽きちゃうしな。

さっさと森系の場所に出て、焼肉したいな。調味料が恋しいぜ。

美味しい肉も塩味もないときついしな」


「いや、そういうことじゃないけど。まあいいよそれで外目指してくれるなら」


なんだかんだこのダンジョンは肌に合うな。

戦ってるのも楽しいしね。あのボスミノとの死闘が恋しいぜ。

階段があるっていうことはまだこのダンジョンは続くんだろうな。

ワクワクするね。男の子だから。


「この階段の先どうなってると思う?俺は森希望かな」


「俺も森希望だけど、ここはイレギュラーだからな予想がつかんな。

普通だったら次は3階層でいいと思うんだけど」


「ほ〜ん。まだ長そうだから聞くけど普通のダンジョンはどんなところなんだ?」


「う〜ん。色々あるんだが、大体5階とか10階ごとにボスがいる感じか?

で、少なくて5階そうとかか?で多くて100階層とかかな?」


「なんかほんとにゲームみたいだな。てか、なんでそんなに知ってるんだ?

俺のところに来る前にどこにいたんだよ」


「さ〜お前のスキルみたいに俺にも植えつけられてるんじゃないか?

枷が外れたことで色々思い出した感じなんだがな。他のやつは最初っから知ってるんじゃないかな。お前ら覚醒者を導くために」


「どこに?」


「さ〜。おっ、ついたけど森じゃなさそうだしこりゃボス戦だろ」


死闘が恋しいっつったけど流石に早くね?

まあどんとこいだけどね。

精錬の真価が発揮される時がきたね。


「サポートは任せるぜヤタ。俺の新たな魔法をお見舞いする時が来ちまったぜ」


「もうちょい緊張しようぜ。緊張しすぎよりはいいけど。

絶対に格上だから、気引き締めていけよ」


牛の次は何かな?異世界っていったらやっぱ豚さんだよね。

ミノタウロスの肉美味かったから、美味しい敵か調味料出てこい!



「見よぼえあるんだけど....牛さんですか?それにかなり強そうなんだけど」


「レベル45、個体名”猛荒(もうこう)”格上も格上だぜ。」


「名持ちってことはそこらのミノタウロスよりかは張り合いがありそうだね。」


もうこう?う〜ん字がわからんが猪突猛進の脳筋系だろ。

バレてないから一発でかいのぶちかましますか。

見よ!この一週間の成果である魔法の合成を!

風と雷による第2精錬魔法を


「飛雷一線」

”バチィィィィィィィィィィ”


「どうよ俺の新技。なかなかやない?」


「なかなかだが、威力が足りなさそうだな。

一撃で倒せるほどやわじゃないらしいぜ」


一撃で倒せないのは想定済みなんだけど、顔狙ったんだよな〜

腕に当たってるからあの速度を反応したってことだろ

センスと知力のある脳筋か?


「ブォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」


「気引き締めろ」


「おうよ!戦闘開始だぜ!」

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