第9話 真実

......


「おお、起きたか。どうだ体の調子は?」


とりあえず死んでないな。


「バカみたいに体が重い」


マジで鉛みたいに体が重いな。

呪いは解けたんだよな?


「まあ、呪いは解けてるから魔力不足で体が重いんだろうよ」


まずステータスの確認だな

___________

翡翠 練

・Level 5・

・スキル・

魔力精錬 魔力適応 魔力具現化

魔力吸収 魔眼 剣技 幸運

______


「変わりすぎじゃね?」


レベルはそりゃ変わってないと思ったけど、スキル増えすぎだろ。

心当たりがあるやつは何個かはあるんだけど。


「すげ〜けど魔力が多いのはスキルのおかげじゃないのか?

 色々できそうだな。とりあえず魔力吸収を使って

自分の魔力を回復させろよ。」


魔力吸収って常時仕様ではなくて、自分で使わなくちゃいけないのか。

そりゃそうか。今魔力不足が起きているんだから。


「どうやって使うんだこれ?」


「さ〜?スキルっつうのは最初から使えるかのように、体が覚えてるもんだぞ」


なんだその謎設定は、ちょっと怖いだろ。

あとからスキルが生えてくることはないのかな?

え〜と、魔力を体に巡らせて、周りにある魔力を吸収する。


「おお〜体にめっちゃ入ってくる。」


お!このぐらいが限界か。


「よし!じゃあ体がだるさから解放されたから聞こうか。呪いについて」


「ああいいぜ!まず呪いは完全に解けた。

で、おまえの魔力に寄って俺についていた枷も全て外れた。

で、ステータス見ればわかるけど、記憶継承のスキルを使用することで

おまえに呪いを植え付けてそれを成長させておまえを弱体化させ殺そうとしたんだと思う。」


やっぱりそうか。あの気を失ったタイミングで俺に呪いが植え付けられた。

で、俺とセットでヤタにも枷が嵌められたってわけかな。

理由は、元々俺を殺す気満々だったのかもな。ここに送ったやつは。

俺に成長してほしくなくって弱体化されたと気づかれないように呪いを植え付け、

あのミノタウロスに殺させる手筈だったのかな。

じゃああの時の記憶を継承した時に流れていた戦い風景も、

気を失ったタイミングで辻褄を合わせるために植え付けた。

だから、回復薬を持っていたのに使ってなかった。


「呪いを植え付けたやつは練にわざと武器と回復薬を持たせて、

勝てるんじゃないかと思わせて、ミノタウロスに殺させようとした。

だから、最初あの白骨死体がいる部屋では俺は出てこれなかった。

俺が出ていけばここがどんな場所で今の状態だと勝てる確率が低いから、

魔力に慣れさせて準備させてから向かわせると思って。」


「だが俺はミノタウロスに勝って呪いもといた。」


「これからが本番だ!俺の得意分野は幻術だ。

今の状況を監視されてたとしても、呪いが解かれていることには気づかれないように偽装した。」


「これからよろしく頼むぜヤタ。ここから出てこのダンジョンに放り込んだバカに

目にもの見せてやるぜ」

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