第8話 呪いと今後

「ふぅ。ボス部屋前まで戻ってきちまったな。」


「あれ?閉まってるなこのドア」


「後戻りさせないためじゃね〜かな」


そう言うことか。これを作ったやつが先に進めって言ってるみたいだな。

とりあえずどうするか。これから肉が手に入るかわからないから。


「今後の目標は、ここでありったけ肉を集める。」


この先何があるかわからないからな。あの感じ、ボス部屋にいたミノタウロスより弱いか俺が強くなってることで、あいつを一撃で倒してアイテム取って逃げる。で、索敵はヤタに任せればいいしな。


「じゃあ、空間収納ができるようにならないとな。

そのアイテムバックじゃそこまで入らないだろ。」


ああ、そうか忘れてた。大きいリュックぐらいしか入らないんだった。

でも、魔法で解決するならよかったなマジで。


「どうやってやるんだ?またイメージすればできるもんなのか?」


でも、ゲームとかのインベントリをイメージしろって言われても

全然わかんないぞ。


「そのマジックバックに魔力を纏わせろ。

あと魔力の流れも見れるようにしとけ。」


「わかった。こうか?....この袋の中身を魔力で広げている感じか。

じゃあ魔力を袋に目一杯注いで....こんな感じか?」


「できてるぞ。それと時間の経過もないらしいな。

ご都合主義っていうのかこう言うのを。

元々効力は薄いが時間の流れを遅くするものが、

おまえの魔力に反応してグレードアップしたみたいだな」


「そんなことあるのか?」


いや、ちょっと考えたぞ。時間経過がない異世界転生あるあるのアイテムボックスみたいになれって、でも本当になるとは思わなかったな。

これを嬉しい誤算というのだ!。


「普通ないな。なんでだ?おまえの魔力が特殊なのか?

それだけでできるわけじゃないと思うんだけどな

....おい待て、おまえなんで呪いを受けてんだ?

なんか心当たりあるか?」


なんで呪いなんだ?そもそも俺はここにきてまだ1日も経ってないだろ。

...いや、気を失っていたから眠くないだけで、1日以上経ってるのか?

.......まあいいか、どうせ外に出ても異世界なんだし。

行方不明とかになってるわけでもないから、ここで強くなって

二度目の人生、強くてニューゲームだ!


「心当たりは二つある、一つは剣の記憶を継承したことと、

回復薬お飲んだことだな。回復薬の方はきちんと体も治ったし、おんなじものがもう一本あるぞ」


「とりあえず、回復薬出して鑑定してみろ。」


______

上級薬ポーション


・内臓の破損や部位の欠損を回復することができる。

______


「至って普通だな。それに思ったよりいいもんだな。

...待てよ。なんであの白骨死体はこれをつかはなかったんだ?

これを使えば、生き残れたはずなのに、勝てないと思って諦めたのか?」


いや、考えたくないだけか。あの剣に呪いがあったのか、

俺が記憶を継承した時に何かに呪いを植え付けられたか。


「いやそもそもおまえのステータスがイジられてて、

記憶継承がフェイクでそれによって呪いが完成したんじゃないか?」


なんでそんなまどろっこしいことを?

それに誰がこんなことするんだ?


「誰がやったかは正直わからん。でもあの白骨死体がなんらかに関わっていることだけは確かだ。」


「ああ、そうか。まあ、助かったのは事実だ。

この呪いって解けるのか?」


「ああ、その程度の呪いなら魔力で跳ね返せる。

ステータスを改変されてるだけだ。気づかれないと思ったんじゃないか?」


なんでそんなまどろっこしいのに、気づかれたらすぐ解ける呪いにしたんだ?

俺が持っていて、使われたくないスキルでもあるのか?

でも、記憶継承する前にステータス見たよな?

....だめだわからん。とりあえず、呪いを解いたら何かわかるだろ。


「で、具体的にどうやるんだ?」


「まず、呪いがおまえの魔力にまとわりついてるから全部放出する必要がある。

全部放出すればあとは、俺がそれを取り除いてやる。」


「魔力を全部放出する?大丈夫なのかそれ?」


「いや、気を失うな。」


ダメじゃねーか。ミノタウロスきたら死ぬだろ俺。


「じゃあダメじゃねーか。気を失ってる時に襲われたらどうするんだよ」


「考えがないわけじゃない。魔力の放出をする先を俺にするんだ。

俺の体は90%は魔力だ。さっき魔法具にやったように俺に魔力を注ぐ。

それに寄って俺についてる枷が外れればこの階層のミノタウロス相手だったら、

おまえがここにいないように幻術をかけることぐらい容易だ。」


そこまで信用したわけじゃない。

が、ここで呪いを解かないと後でどうなるかもわからん。

呪いが悪化して隠されてるステータスが本当に使えなくなるかも知れない。

これからずっと一緒に戦うんだ。信用するか。


「じゃあ俺が眠ってる時は頼む」


「ああ、任せろ。指一本触れさせるかよ」


ふぅ〜ヤタに魔力を集中させて。


「やっぱすげ〜なおまえの魔力の量は、これならいけそうだな」


たの.......む........ぞ


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