第7話 先へ

「なんだよ、風景そのまま洞窟じゃねーか」


「そう落ち込むなって。油断すんなよ何が来るかわかなんないんだから」


それもそうだな。何が起こるかわかんないんだから警戒はしとくか。

魔力の可能性を試していこうじゃないか。

目に魔力をためて、魔力がある生命体がわかるようにイメージして。


「索敵」


いいね〜近くに二体いるが群れてるわけじゃなさそうだな。

右の方を狩に行くか。


「おいおい、すげ〜な。もう魔力を応用できるのかよ。

才能って怖いね〜。でどっちのミノタウロスを狩に行くんだ?」


「なんでミノタウロスってわかるんだよ。それに俺が魔力を使っていることもわかるものなのか?」


敵が、こちらの魔力を観れるかもしれないなら。

もうちょい考えて攻撃魔法を使わなくちゃいけねーな。

今は無手なんだから近づかれたらほとんど負けだからな。


「いやそれはないな、ボスクラスのやつならまだしもそこらにいる雑魚にはわからんだろうよ。これは俺に備わっているいわばスキルだ。他にも四つほどスキルを持っているんだが、お前とリンクしたことでおまえに引っ張られて使えなくなってるよ」


「魔力が見えるから、俺が魔法を使えるくらい魔力を持ってるってわかったのか?......まてミノタウロスって言ったか?またあの牛野郎と戦わなくちゃいけねーのかよ」


やばいな、あのレベルの敵が群れて出てきたら死ぬぞ。

どうする?こいつを頼って索敵を任せて囲まれないように逃げながら戦うか?

....それしかないか。俺がここを切り抜けるには


「索敵は任せる。俺が囲まれないように、周りを頼んむ」


「やっと、俺を信用したか。任せろ俺の得意分野だ。」


「信用したわけじゃねーよ。さっきあった得体の知れないやつをすぐ信用するほど、俺はバカじゃねーってだけだよ」


背に腹は変えられない。俺一人ででここを切り抜けるのは無理ってだけだ。


「じゃあ見えてると思うが、右のミノタウロスの方に向かうぞ。

それと、身体強化の容量で魔力を纏えそれでイメージしろ。

この森と一体化するイメージだ、自分の気配を希薄にしろ」


こうか。なるほど魔力とはエネルギーか言い得て妙だな。

俺のイメージで何にでもなるのか。おもしれ〜じゃねか。


「よし行くぞ。案内を頼むぞ。

てかおまえのことなんて呼べばいいんだ?」


「今更かよ。別に最初から名前はね〜からおまえがつけてくれよ」


「そうか。じゃあ”ヤタ”ってのはどうだ」


「いいんじゃないか?じゃあ俺の事はヤタってよべ。

で、何が由来なんだ?」


「日本神話の八咫烏から取ってるんだ。

ま、安直かも知れないがおまえにはピッタリだよ」


案内役としてな。


「じゃあ一戦目といこうぜ。一撃で仕留めろよせっかく気づかれてないんだから」


「ああ、任せろ、もう完璧に魔力は理解したぜ!」


「よく言うぜ。まだ1日も魔力に触れてないだろうが」


無視無視。まず、魔力を右手に集める。

事象は風、一撃で首を落とすそれ以外はいらない。


「死ね」


風が舞う。殺意がのった風が。

それはミノタウロスを倒すだけでなくダンジョンの壁までも破壊する。


「ヒュ〜。殺意たけーな。よくやったと言いたいところだがやりすぎだ今の音で

他のやつも寄ってきてる。ドロップアイテム取って一旦離れるぞ」


「一から加減がわかんねーなやっぱ。

でも俺は運がいいなまた魔法具がドロップしたな。それに肉も」


「早く行くぞ!魔力も纏っとけ」

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