第2話 接敵

「やあ、ミノタウロスくん調子はどうだい?」


「ブォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」


「ここに来て最初の会話が咆哮かよ」


背中に衝撃が走る。


「ッガハ」


待て待て待て、あいつ強すぎだろ。

全く見えなかったんだけど、


「こんなに早く回復薬(仮)を使うことになるなんて」


あ〜そうかよ俺は格下ってか?

格下には追撃する必要もないし、とどめを指す必要もないか。

このまま、死体のふりで考える時間を享受しようじゃないか。

てか、なんだあいつのオーラみたいなのは、


「さっきまで見えなかったのに...」


こう言う時は俯瞰して考えるって誰かが言ってたな。

あのオーラを”魔力”と仮定する。

ああ、この体にも流れているのか。

でもなんで俺の身体に魔力が流れてるんだ?

魔力を身体に流して、これであいつとはイーブンになった。なってるといいなぁ

でもなんでこんなことできるんだ?やばい考えてたら訳わかんなくなってきた。

もう考えるのをやめよう。あいつを殺すことだけ考えよう。

これはゲームじゃないんだ。負けたら死ぬんだ。

だけど、やられっぱなしじゃいけないよなぁ


「喜べ牛野郎、お前がここでの最初の犠牲者だ!」


さぁ第二ラウンドと行こうじゃないか。


やっぱりさっきのは魔力で強化してたろこいつ。

自分の体じゃないみたいだ、いいね〜楽しくなって来たじゃないか。


「おいおい、油断しすぎじゃないか牛さんや」


っち!浅いか。腕くらい持って来たかったんだけどな


「ブォォォォォォォォォォ」


やっとこっち見たかこの牛やろう。


「あっっぶね」


こいつの攻撃は目で見れるようになった。一歩前進。

記憶の継承で剣の振り方はわかってる。

こいつに武器は無し。全部避けてカウンター狙いで機を狙うか。

これはゲームじゃない。ゲームじゃないんだけど


「楽しいなぁぁあ、戦いっていうのはぁぁああ」



さぁここからは実況と解説は翡翠 練でお送りしまぁぁぁす

おおっとミノタウロスの先制パンチ!これを練選手紙一重で避ける。

カウンターは狙わないようですね〜何を考えているのでしょう

解説の翡翠さんどうを考えでしょう。


「そうですね〜最初は相手の攻撃を見つつ対応しようとお考えなのではないでし

ょうか」


なるほどありがとうございます。

相手の様子を伺いつつ攻撃パターンのようなものを探すような方針なのですね。

まるでゲームのボスとの戦いのようですね〜

彼はこれを現実とわかっているのでしょうか?どう思いますか解説の翡翠さん


「そうですね〜ゲームだと思いたいのでわないでしょうか?

 急に力を手に入れ、進まないと出れず進めば死ぬかもしれない敵がいる

 また、食料もなく何が起こるかもわからないダンジョンです。

 現実と受け入れることができないのも当然ではないでしょうか?」


なるほどですね〜これは的を射てるのではないでしょうか。

おおっと練選手反撃を開始しました。これは戦況が動くかもしれません。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る