「政の要は軍事なり」
これは我が国の第40代天皇である天武天皇の御言葉です。大昔、土地を求めて人は争いを始めました。そこから、古代日本、天智天皇の後継者争いとして壬申の乱が勃発し、天武天皇はそこで勝利を収めました。時は流れ、中世ヨーロッパで国民国家が誕生してから、各国は自国の利益を重視するようになり、それもまた争いに発展していきました。現在、表層的には、各国は協調を目指し、平和を望むように見えますが、たくさんの地域で紛争や戦いがあることは目をそむけることのできない事実です。"何を争うか"こそ今昔では異なりますが、"争っている"という事実にはもちろん違いはありません。この地球に生を得た我々、80億の人類は如何にしてこの先を平和的に歩んで行くのか。このような問に、故人の言葉や記録、この地球の歩んだ歴史から考えることは多々あると思います。だからこそ、軍事を中心に、政治や人というものを描くという、普通とは違ったフィクションの視点から、そんなことを考えさせてくれる最高傑作であると、私は考えます。