第3話 身体があるノデー、煩悩に囚われるノデは?

 そうか、身体があるので、食欲の虜囚になってしまうのではないだろうか。


 という仮定を思いついたので、次は、物質的な身体を持たないモンスターを、使役、または、憑依するぞ。下級精霊とか、低級妖精とか、そんな感じの方々を、と、思った、が。だが、しかし。


 たとえ、異世界であっても、事態は、さほど甘くなかった。駄菓子・菓子、甘くない、菓子なのに。


 精霊であろうと、妖精であろうと、そうそう容易には、憑依したり、使役したり、出来ないのだった。まず、一体化が、困難。なぜか軽く、お互いに反発して避けられる、逃げられる。相手が、小さすぎると、吸収して取り込んでしまう。コミュニケーションを試みても、

「あそぶ? あそぶ?」

と、じゃれてくると思った途端に、すぐ飽きる。注意持続時間、約15秒。動画の広告篇を観ているうちに、本編にたどり着かずに、飽きちゃうレベル。虫さんか。身体がなくて、寿命も、まあ、さほど意識しなくていいので、そういうものなのか。いやいや、知的生命たる者、人生(?)の全てを懸けて、世界の真理に辿り着くべく、ドクターペッパーを飲みながら、日々、思索に耽るのが、良いのではないか。たとえ、全生涯をかけたとしても、世界の真理には、到達し得なくても。あれ? これって、もしかして人間的な価値観の虜囚ということ?

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