第6話 球技大会当日
「ふぁ〜あ」
そんな話し合いがあった週の金曜日、清々しい朝を迎えゆっくりと学校へ行く支度をと思ったけどそういうわけには行かなかった。うん当日だもんな。そして、球技大会の日はいつもより一時間ほど登校時間が早いということをうちの4人は完全に忘れていた。そんなこんなで今日は7時に学校にいなきゃいけなくて、今6時。移動を考えるとぎりぎりかなって思う時間だった。
「「「いってきまーす」」」
「いってらー」
俺が知らないうちに球技大会委員とやらに入っていたらしい2人はさらに早い時間だったらしく、起きてまだ15分なのに出て行った。あいつら準備するのはえ〜な〜。
そんな朝があって、俺は今体育館に来ています。うちの球技大会はグループとかなくて完全なトーナメント戦だから、一回戦で負ければあとは応援に行くことができる。それに一回戦は優勝候補筆頭の三年生クラスだ。まあ、うちにバスケ部が1人いるとはいえ、勝っちゃう心配はないだろう。あの3人が現れない限り、俺が本気を出す理由もないしな。
「では只今より試合を始めます」
「「お願いします」」
審判をしてくれる先生の合図で俺たちと三年生がお互いに挨拶する。ちなみに試合前に確認したがあの3人は来ていない、つまり勝った。いや、試合に負けるためだから負けたなのか?
「晴人〜頑張れ〜!」
「!」
は?なんでいんだよ?さっきまでいなかったろ?
「本気出さないとあとで何があるかわかってるよね〜?」
終わった。ちなみに澪は俺が残り2人に隠してることも含め全て知ってしまっているため、それをバラされるわけにはいかない。うん、そんなことされたら結構終わる。
「晴人、バンバンパス回すからな〜?」
「やめてくれガチで」
「え〜、だってお前スリー入るでしょ?」
「!」
なんでこいつ知ってやがる。そういえばこいつなんかどっかで見たことがあるような?
「ははっ、なんで知ってんのみたいな顔しないでよ。一昨年全国大会で当たったろ?」
そうだ、こいつどっかで見たと思ったら、中学の全国大会だ。なんかちょっと上手かったのを覚えてる。まあ、ボコボコにしたんだけどね?
「ちなみに、この球技大会ルール中学に近いからね?」
「え、マジで?」
「うん、だからスリー決め放題だよ?」
しょうがないそこまで知ったらやってやるか。
「目標は?」
「50点差」
「「「!?」」」
「分かった」
「「「!?」」」
何言ってんだこいつらみたいな目で残り3人が見てくるけど、そんな難しい?スリーを17本10分以内に決めるだけでしょ?
ちなみにこの話し合いにかかった時間は30秒である。
試合後。
「君!バスケ部に入らないかい?君のその実力なら即レギュラーも夢じゃないぞ?」
やらかした。調子に乗り過ぎた。結局あの試合は、スリーを30本打って29本決めた。点数は87対0。あれ、目標50点さとか言った奴誰だっっけ?ちなみにトーナメントはそのあと準決勝まで相手が棄権して、1試合だけで決勝に。決勝は棄権禁止とかいう謎ルールで決勝だけは行われたけど、決勝は108対0。スリーは、36分の36だ。そんな感じでやり過ぎた結果、今こうなって囲まれている。
あの絶望の日の次の日。え、昨日はどうしたかって?辛すぎて記憶から消したから他のやつに聞いてくれ。今、俺はとある仕事に向かっている。君高校生でしょ?って思ったそこのあなた、俺も仕事するとは思ってなかったけど中学からやってます、はい。ちなみに3個。全部一応澪と家族だけは何をしているか知っている。今日はそのうちの一個の日で、明日はもう2個のどっちも仕事がある。いや、普通に忙しくね?まあ、今日は比較的楽だし、明日の二つは趣味が仕事になった感じだから別にそこまでキツくないかな。
そう考えつつ、とある建物に入る。
「お兄ちゃん!久しぶり!」
横から誰かが突っ込んできた。まあ知り合いなんだけど。結構痛い。
「痛いから突っ込んでくるな」
「え〜、久しぶりに会ったんだしいいじゃん」
「ダメ、わかった?」
「分かった」
そう頷くこいつは俺の妹である、雨宮晴香だ。
そう何を隠そう今日はこいつと仕事なのだ。まあ俺のこの仕事もこいつのせいでみたいなとこもあるんだけどな。ってか今思ったけどこれって職業なのかな?一応給料はもらってるけど、そんな仕事ないし。
そう思う俺が今からやる仕事は晴香との雑誌に向けた撮影である。
そう何を隠そう、俺は晴香専属の男性モデルだ。
第6話です!
今回は近況ノートの意見募集で朝宮結衣さんにもらった意見を取り入れて、妹を登場させたり、球技大会をやったりしました。こんな感じで意見をくれた奴はできるだけ反映しようと思うので、ジャンジャン送ってください。ただキャラとかの場合はその設定はこっちで決めさせていただくことはご了承ください。
これからもこの作品を読んでいただけると嬉しいです。
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