第5話 憂鬱になる球技大会

そんなことがあった次の日、俺はいつも通り学校に行って授業を受けるつもりだった。そう、忘れていたのだ、あの球技大会とかいう謎の行事を!


「ってなわけで!今から今週の金曜にある球技大会の種目決めをします!」


そんなこんなで当然嫌いだからと言って逃げられるわけでもなく、意気揚々とみんなの前に立った、球技大会委員とかいう他の学校で聞いたことない人がそう発した。うちの学校はどうやらよくわからないものを作りたいらしい。ちなみに球技大会はクラス対抗で、種目別に、優勝すると豪華景品が待っているというのもみんなが喜んでいる理由だろう。正直俺はそんなのいらんから、授業やんないんなら休みにしてほしい。そう考える人も何人かいるのか、興味なさげにめんどくさそうな顔をしている人がちょっと、いやほんのちょっとだけいた。


「とりあえず、男女で分かれて、それぞれ話し合いで出たい種目決めてってください!」


その声とともに多くの球技大会を楽しみにしている者たちが素早く、楽しみにしていない数少ない者たちがせめてもの抵抗としてゆっくりと、話し合いの場に向かっていった。


「とりあえず、それぞれ自分の部活の人はその種目でいいか?」


その言葉におそらく運動部であろう人たちがうなずく。


「じゃあ、今うなずいた奴と雨宮は決定でいいな?」


俺は、とりあえずなんもしなくても目立たなそうなサッカーにでもしますかn、、、は?今あいつなんて言った?俺まだ希望の種目行ってないのに勝手にバスケの枠に入れられてんだけど。あれ、俺やりたいとか言ったっけ?でも、

反論する気にもなれん。そんな勝ちで挑む気なんてないしね。






そんなことがあって、それぞれの種目は思ったよりもパパっと決まり、その日の放課後。


「あなたですよね?俺の情報漏らしたの?」


俺は部屋で澪に正座させて説教していた。


「それはごめんとは思ってるけど!もう一回晴人のバスケをしてる姿みたいんだもん!」


うーん、それを言われちゃあ何も言えん。なんも言わずに勝手にやめたの俺だしな。あの時どれだけ怒られたことか。あー、思い出しただけで泣きそう。


「そういうことならまあいいけど真面目にはやらんからな?」

「え?」

「だってもうまじめにやりたくないもん」

「やらせるよ?」


こわっ。


「まあ、それは置いといてあの二人にはいってないよな?」

「え?言ったよ?」


ちょっとこわあ過ぎて話題変えてみたけど、何してくれとんじゃあ!?

え、これ絶対みたいなあみたいなこと言われてちゃんとやらなきゃいけなくなる奴じゃない?え、ほんとにヤダ。二人ともそんなこと言わないよね?


「「ただいま~!晴人バスケやるのって何時?見に行きたいんだけど」」


うんやっぱりこうなっちゃうよね。


こうしてさらに球技大会が憂鬱になったのであった。











第5話です!

前話で、晴人の隠してる得意なことやるみたいに言ったんですけど、やっぱりだんだんと出してったほうが話的にもいいなって思ったんで、今回はやめました。それはすみません。あとこうしんおくれてるんもすみません。

こっからいろんな晴人のことを出していったり、三人との生活もしっかり描いていきたいと思っているのでこれからも読んでいただけると嬉しいです!

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