第3話 平和な街の終わり
ハイドとウロが急いで帰還する中、街ではいつも通り平和に暮らしてた。
子供は、元気に駆け回り遊んでいる。活気あふれる街である男が一人で昼間から酒を飲んでいた。
「いやーまじかよあいつらいないのかよ」
「どうしたんですかジェイさん昼から飲んで」
「あーいやよ最近受けたクエストがよう想像より時間がかかってよ」
酒の入ったグラスをダンっと置く。
「それで昨日久しぶりこの街に帰ってこれたんだ。久しぶりの街だ友人と酒を飲みたくなる」
ジェイは、興奮気味に言う。
「そこでハイド兄弟を探したんだがどうやら4日前からクエストに出掛けてるらしいんだ」
「そーなんですねー」
女は、適当に返事を返す。
「でもまぁ忙しいのは仕方ないと思いますよハイド兄弟はこの街一番の実力を持ってますからね」
「そんなの俺が一番分かってる!特にハイドあいつの剣は凄くいいんだよ。一撃で決め切る破壊力と力強さが本当に最高なんだ!あいつと競い合った日が恋しいな…」
ジェイは、昔ハイドと剣で競い合った日を思い出しながら語る。
「そうなんですねーまぁ首切りハイドの名は有名ですからねー……はっ…」
女はあいづちをしながらその後に言ってしまったことに後悔する。
「そう首切りハイド!!いい二つ名だよな」
ジェイに変なスイッチが入ってしまったのか目を輝かせながら語り始めようとする。
「よーし!!今日は1日語り明かすか!!」
楽しい楽しい語りが始まろうとした瞬間
ドッカーン!!と爆発音が鳴り響く。
「なにっいまの」
女は爆発音に驚き混乱する。
「落ち着くだお嬢さん」
ジェイは女を落ち着かせるように声をかける。
「いいかまずはここから離れたところに避難してくれ」
「あなたはどうするんですか?」
「俺は爆発の起こった場所に向かう」
「わ、わかりました気をつけてください」
「ありがとう」
女はジェイの変わりように驚きつつ指示にしたがってこの場を離れる。
ジェイは店から出ると屋根上に飛び登り爆発音がした方向を見る。
見た先には家が炎に覆われゆっくりと火が燃え広がっている。
「どうしてこんな…ぐっなんだ!!」
あまりにも酷い状況にジェイは目を疑いたくなる。だが疑う暇もなく後ろから強風か体に吹き当たる体勢を整えながら後ろを振り向くと。
大きな翼に二本のツノ漆黒の鱗を持ったモンスターが爆発が起こった場所にものすごい速さで向かっている。
「なんだ…あのモンスターあの翼にツノ漆黒の鱗…ドラゴン…」
ドラゴン。ジェイは自然とそう呟いた。
実際に見たことがあるわけではなく本で読んだ特徴とそっくりであったためそう言った。
「ドラゴン…本当にいるのか…いや今はそんなことよりも早くみんなを避難させなければ」
ジェイは、この時死を覚悟しながらモンスター…ドラゴンが向かった先へと走り出した。
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