第2話 ゴブリンの群れと大きな翼
夜中、兄弟は見張を交代しながら体を休めた。そして兄弟達は日の出と共にその場を離れた。
ハイドとウロは、ゴブリンの足跡などの痕跡を頼りにしながら森の中を探索していた。
「お兄この足跡かなり最近のだよ」
ウロは指を指しながら報告する。
「しかもかなりの大人数だ」
ウロの指した足跡の周りにはたくさんの足跡が同じ方向に向かってあった。
「多いな…10…いや13はいそうだな」
「うん、普通のゴブリンの群れの2倍だね」
ハイドとウロは、足跡の方向に足を進めながら今回の群れの規模について話し合う。
「それにしてもゴブリンの痕跡はこんなに簡単に見つかるのに肝心の群れが見つからないよ」
ハイドとウロは、この森に来て4日目だが見つかるのは痕跡ばかりで群れは一向に見つからない。
「やっぱり見間違いだったんじゃない30以上のゴブリンの群れなんて」
ウロは、群れが一向に見つからないことに不満を示しながら続けてそう言った。
「そうだな…今のところ痕跡しか見てないそれに俺達はこの森に来てから一度もゴブリンと遭遇していない」
「確かに…ていうか僕達オーク以外とモンスターに出会ったけ?」
「そういえば出会うどころか見てすらない…」
ハイドは今までずっと違和感を持っていたがモンスターと出会っていないという気づきに違和感は、はれつつもすぐに気づきそうなことに気づかなく少し落ち込む。
ハイドは、息を吸って切り替える
「いやー気づかなかったね」
「そうだな…まあとりあえずこの足跡を辿ってみるか」
「うん、かなり最近のものだし何かしら得られそうだね」
足跡は、以外にも長く続いており誘われるようにハイド達はその跡を辿っていった。
ザッとハイド達は止まる足跡が消えたからだ。足跡の先には木々がなく円状に開けており森の広場があった。
「これはッ……」
ハイドは森の広場に入ったと同時に絶句する。
地面に転がるゴブリン達の無惨な死体がそこにはあった。
「お兄大丈夫か?」
「ウロお前はあまり見ないほうがいい」
ハイドはウロが前に出て死体を見せないように腕で動きを静止させる。
「そんなにひどいの?」
「ああ」
ハイドの目の前にはところどころ黒ずんだ何かに覆い隠され死体や何ヶ所も穴のできた死体など地獄のような空間が広がっていた。
「どこも食われていない…」
ハイドは呟きながら昨日のオークを思い出す。嫌な予感……
「これはひどいね…」
ウロは、ハイドの静止を聞かずに前に出て死体を見るひどい状態の死体を見てすぐに後ろを向きハイドにそう言う。
「そうだな…ウロ街に戻るぞ嫌な予感がする」
嫌な予感……異様に静かな森に嵐はもう吹き終わった後なのかもしれない。まさに今嵐は街へ来ようとしている。
ゴッーと風がハイドとウロに吹き当たる。その時二人は、自然と空を見上げた。
空を覆い隠す翼を持ったモンスターが飛び去る瞬間を二人は見た。
空を覆う巨体が飛び去る姿にハイド達は驚きを隠せない。
ハイドは、巨大なモンスターを見ながら森の異変の原因があのモンスターであると確信する。
「ウロ早く街にもど…」
「お兄やばいかも…あのモンスターすごい速さで街に向かってる!!」
「なんだと!!」
ハイドは、ウロの報告に驚く。
ハイドが感じていた嫌な予感が今まさに起ころうとしていた。
「いくぞウロ……」
「うん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます