第15話 きららがどうして・・・・・・?

 一人で眠っていたはずの布団で、きららも横になっていた。彼女はどうして、同じ布団で横になろうとしたのだろうか。


「きららちゃん、どうかしたの?」


「琢磨君が女心に疎すぎるから、布団にもぐることにしたんだよ」


「女心に疎すぎる?」


「そうだよ。ここまでやっても気づかないなんて、鈍感度10000パーセントを超えている」


 きららは左手を、予想外のところに伸ばしてきた


「きららちゃん・・・・・・」


「これだけのことをしても、まだ気づかないみたいだね。私の本当の心を察するまで、ゆっくりと待つことにするね」


「きららちゃんの本当の気持ち?」


 きららは柔らかい吐息を、耳にかけるように話しかけてくる。


「うん。一年、二年かかってもいいから、私の気持ちに気づいてもらえると嬉しいな」


 頭の中で思考を巡らせるも、瞬時に答えを導き出すことはできなかった。


「小学校時代みたいに、スキンシップを取りたくなったとか・・・・・・」


 お風呂に入るだけでなく、ハグ、おなかのさわりあっこなどもしていた。手を滑られてしまい、○○〇に手を当ててしまったこともあった。そんなときであっても、きららは満面の笑みを見せていた。


「近づいては来ているけど、100点満点の回答じゃないね。私のある気持ちに気づいてほしい・・・・・・」


 強烈な眠気ゆえに、頭を働かせるのは難しい。


「今日は眠いから、明日になるまで待ってほしいんだけど・・・・・・」


「いいよ。明日になったら、話を聞かせてね」


 きららとハグをしているからか、あっという間に眠りにつくことができた。彼女の持つ優しさ、温かさに安心感をおぼえたからだと思われる。

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