第14話 好きだと気づいてもらうまでの幸せもいい(きらら編)
あれだけのことをしても、琢磨君は好きだと気づいてくれません。あの鈍感さは天文学的といっても過言ではないでしょう。
すぐに気づいてもらうのもいいけど、一カ月後、二カ月後に理解してもらうのもいいのかもしれませんね。好きだと知られてしまったら、うまくいかなくなることもありますから。
琢磨君は宿題を終えたあと、布団で眠ってしまいます。好きな人の寝顔を数年ぶりに見られて、とっても幸せな気分です。
ブラジャーだけになってから、琢磨君の入っている布団に入りました。服を着てないこともあり、布団の熱をしっかりと感じることができました。あまりに幸せすぎて、明日が怖くなってしまいそうです。
琢磨君のほっぺに触りました。小学校時代はつるつるだった頬は、たくましさがついていました。大人の階段を着実に上がっているのでしょうか。
頬から掌を離したあと、おなかに手を当ててみます。ひょろひょろの腹筋は、少しだけ筋肉がついていました。
おなかを触っていると、琢磨君は目を覚まします。
「ひゅあああああ・・・・・・」
琢磨君の二つの手は、背中に向かってきました。大好きな人とハグをできることに、心はおおいに踊ります。
琢磨君の手は下のほうに動き、おしりを触ってきました。想定していなかった喜びに、声を思わず発してしまいます。
「き、きららちゃん・・・・・・」
目を覚ましたばかりの男に、優しい笑みを向けました。
「琢磨君、たのしいひとときをありがとう」
琢磨君はおしりを触っていることに気づいたのか、慌てて手を離してきました。
「きららちゃん・・・・・・」
「琢磨君、ありがとう・・・・・・」
下着だけの状態で、大好きな人をハグします。琢磨君のパジャマを脱がしてしまいたいところだけど、その部分については妥協しようと思っています。服のぬがせあっこは、恋人になってからのお楽しみです。
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