第8話 琢磨君のお部屋を掃除します(きらら編)

 琢磨君の部屋は、ごちゃごちゃしています。掃除については、普段からすっぽかしているのかもしれません。


 琢磨君は大きな欠伸をします。


「きらら、ちょっとだけ眠りたいんだけど・・・・・・」


「お部屋を掃除してからにしましょう。清掃を手伝うから、さっさと終わらせよう」


 琢磨君は掃除したくないのか、適当に返事をしてきました。


「わ。わかったよ・・・・・・」


 琢磨君は床のものを、適当にゴミ箱に捨てていきます。地面さえ奇麗にしておけば、掃除をしていると勘違いしているのでしょうか。掃除はそんなに簡単なものではありません。


「琢磨君、適当すぎるよ」


「どうすればいいのか教えてくれ」


「わかった。一からやっていこうね」


 掃除は定期的にしているので、やり方を熟知しています。普段通りにやれば、一時間もかかることはないでしょう。


「きらら、掃除が得意なのはすごいな」


「琢磨君もこれくらいはできるようになるよ」


 これくらいはできるようになるではなく、これくらいはできるようになってもらわなければなりません。ずぼらを見過ごしていたら、お嫁さんになったときに困ります。


「琢磨君、窓を拭いてください」


「わ、わかったよ」


 琢磨君は適当に、窓を拭いています。掃除に対する、意欲の低さが伝わってきます。


「琢磨君、やる気を出そうね」


「お、おお・・・・・・」


 覇気のない声を聞いても、掃除は免除してあげませんからね。ピカピカにすることは、至上命題といっても過言ではありません。


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