第7話 琢磨君の家にお邪魔します(きらら編)

 琢磨君と二人で、家まで帰ることができました。恋愛するにあたって、大きな一歩になった気がしています。


 名残惜しさを感じつつも、つながっている手を離します。


「きらら、自宅には戻らないのか」


「琢磨君の家が、私の自宅になるんだよ。おかあさんに許可を取ったから、何の問題もないよ」


「きららの両親には許可を取ってあるのか」


「もちろんだよ。お・・・・・・」


 お嫁修行という言葉は、琢磨君には重すぎるますね。タイミングがやってくるまでは、口にしないほうがいいでしょう。


「きらら、なんといおうとしたんだ」


「おとうさん、おかあさんに許可をもらったといおうとしたんだよ」


 うまくごまかすことができました。自分を思いっきり褒めてあげたいです。


「それならいいんだけど・・・・・・」


「琢磨君、同じ部屋で過ごそうね」


「きらら・・・・・・」


 女の子と二人きりなのか、緊張しているみたいです。そんな様子を見ると、少しだけかわいいと思ってしまいます。


 琢磨君は頭に手を当ててきます。そこまではよかったのですが、次の言葉はいただけませんでした。


「頭を打っておかしくなったのか。病院にいったほうがいいぞ」


 胸に手を当てて、心の入れ替えるための時間を取ります。琢磨君はその様子を、静かに見守っていました。


「とりあえず、家の中に入ろうよ」


「わ、わかった・・・・・・」


 琢磨君のおかあさんから、合鍵を預かっています。それを使って、家の鍵を開けました。


「きらら、鍵を持っているのか」


「うん。おかあさんから借りたんだ」


 お嫁さん修行に失敗すれば、合鍵は没収されることでしょう。そんなことにはならないよう、しっかりとやっていきたいところですね。


 



 

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