第11話 9歳の誕生日
ハリー達の魔物狩りデビューから3ヶ月。僕の9歳の誕生日パーティが行われていた。
「ハンス様、お誕生日おめでとうございます。こちらは使用人一同からです!毒耐性のブレスレットです!」
「うわぁ!ありがとう、ヨハン!みんなもありがとうね!」
「兄さん!これ俺たち3人から!」
「開けてみて!」
「頑張って作りました!」
「うっ?!なにこれすごい!3人で狩った魔物を売って材料を集めたんだ、それを、クロエが魔道具にしたんだ!」
「うぅぅ、3人ともありがとう。」
(泣いてしまったけど、これは本当にすごい物だな。)
「ふふふ、この指輪は空間魔法が掛かってて、少ししか入れれないけど、武器とかを入れるようにしてあるから、ハンスにぃの武器の出し入れが素早くなると思うんだ!」
「このアイディアは俺が考えたんだぜ!」
「あっ!誕生日に渡そうって言ったのは私!」
「ふふふ、そうだね、こんなにいい弟達がいて僕は幸せだよ!」
「ハンスー、まだ俺たちのプレゼント渡してないけどいらないのかー?」
「あー!師匠欲しいです!」
「あははは、よし!お前もこの前から1人で狩りに行くようになっただろ?それで、これは前、お前がこんな武器があったらいいなー、って言ってたやつだ。」
「えっ?!これってまさか、手裏剣?!」
「ああ、シュリケンってやつだ、しかも、Aランクの魔格を使った魔道具でもある。この袋に魔法を通せば魔法の手裏剣ができるやつだ!大事に使ってくれ!」
「うぉー!!すげぇ!こんな魔道具もらっていいの?」
「ああ!こんなに喜んでくれるなら嬉しいぜ!」
「やったぁ!ありがとう!師匠大好き!」
(これはすごい!魔力がある限りいくらでも手裏剣が作れる!これは早く練習しないと!)
「ハンス、私とユキねぇからだよ!」
「この魔道キッチンはマリーからだよ、二口コンロとオーブンが付いてるから、料理好きならこれがないとね!そして、この靴は私からね、魔力を通すとブレードが出てくるから、蹴り技にブレードを出せば使いやすいと思うわ。ハンスなら使いこなせると思うから頑張ってね!」
「えぇ?!これすごく高かったでしょ!!」
「ふふふ、これでも、Aランク冒険者だからね、これくらいは大丈夫よ!喜んでくれて嬉しいわ!」
「ありがとう!師匠!ユキ叔母上!大好き!」
(これは本当に凄いな。魔道キッチン嬉しいけど、この靴は俺の戦い方とめちゃくちゃ合う気がするな)
「ハンス、ワシからは銀獅子の素材じゃ。」
「え、何この魔物、めちゃくちゃ強そうなんだけど?」
「そりゃあそうじゃ、Sランクの魔物だからな」
「えぇ?!!Sランクって、そんな、貰っていいの?」
「ああ、こいつの素材は魔道具のいい素材にもあるし、武器を作るにしてもいい素材になる。遠慮せずに使うんじゃ!」
「ありがとう!ゴクウ大好き!」
(銀獅子か、こんな素材使うってなると何を作ろうかな。)
「ハンス、私からはペンダントをプレゼントするわ。あなた用とウルス用ね!不意打ちの攻撃に対して自動でバリアを張ってくれるからね、そんなに耐久はできないけど、あなた達なら一撃だけ守ってくれたら対応できるでしょ?」
「うぁ!これ本当に凄い!これさえあれば不意打ちに負けることはないね!それに、ウルにまであるよ!ウルよかったね!」
「わふっ!」
「あらあら、ハルトもウルスも可愛いわね!」
「母上ありがとう!大好きだよ!」
「そして、ハルト私からはこのアイテムバックだよ、容量は魔力に比例するから、ハンスの魔力が増えれば容量も増えていくよ!それに使用者権限がついてるから、ハンスが魔力を通せばハンスだけにしか取り出せなくなるよ!」
「えぇ!こんな凄いアイテムありがとうね!」
(これは、めちゃくちゃいいぞ!)
「ああ、前から欲しがってたらしいからな!頑張って用意したぞ!」
「父上ありがとうございます!大好きです!」
(ああ、本当にいい家族に恵まれたな。)
「ありがとう。来週は学園の試験だけど、準備はできてるかい?」
「はい!自信ありです!」
「そうか、明日の出発に向けて今日は早めに休もうか!」
「はい!みなさん!今日はありがとうございました!」
「兄さん!今日は一緒に寝よー!」
「だめ!私と一緒に寝る!」
「私も一緒に寝たい!」
「それじゃあ、今日はみんなで寝ようか?」
「「「うん!」」」
「じゃあ、僕の部屋で寝ようねー!」
「「「はーい!」」」
(誕生日パーティの後、ハリー達と遅くまで話してたけど、うん、まだ起こさなくていいかな?)
「おはよう、シェリア、改めて王都でもよろしくね!」
「はい!お任せください!」
「それじゃあ、朝ごはんに行こうか」
「それじゃあ、ハルト、元気でな!」
「ハルト気をつけてね!」
「王都でも修練は欠かすなよ!」
「はい!父上、母上、師匠行ってきます!」
「「「にぃにー!頑張ってー!!」」」
「ありがとう!頑張ってくるよー!」
「師匠とゴクウは王都に着いたらどうするの?」
「ワシは特にやることないな」
「私も特には無いかな?」
「じゃあ、知り合いに錬金術師いない?」
「うーん、いないかなぁ?」
「うむ、ワシはおらんが、エルヴィンなら確かおったはずじゃ。」
「お祖父様?それじゃあ、お祖父様に紹介してもらおうかな!」
「うん!それがいいよ!」
(ゴクウから貰った素材もあるし、できたら、錬金術の腕もあげたいから教えて欲しいな。)
「うわぁ!この魔道キッチン使いやすいよ!」
「そうだろう!我ながらいいもんをプレゼントできたな!」
「うん!ありがとね!」
道中も、ゴクウのお陰でなんの問題もなく、マリー師匠から貰った魔道キッチンで美味しいご飯も食べれたので楽しい道中だった。
「お久しぶりです!お祖父様、お祖母様!」
「まあまあ、大きくなりましたね!9歳おめでとう。プレゼントもありますよ!」
「うむ、誕生日おめでとう、ハンス、お主が前言ってた、魔道具で解体して欲しいって言ってたじゃろう?これは、アイテムバックに入れたら、自動で解体してくれるものじゃ!」
「えぇ!?本当にあったの?そんなものが!」
「ああ、これはな知り合いに作ってもらったのじゃ!あやつもこのアイディアには驚いてたぞ!」
「こんな凄いアイテムありがとうございます!2人とも大好きです!」
「ふふふ、私も大好きよ!」
「あ、この魔道具を作った人に会ってみたいんだけど、会えますか?」
「ふむ、まだ王都にいるか確認してみよう。」
「やったー!ありがとうございます!」
「ほら、ハンスはもう休んでおいで!明日からも忙しいんだから!」
「わかりました、では、おやすみなさい!」
「それで、マリー、ゴクウ、ハンスはどんな様子じゃ?」
「うーん、魂格の方はもう少しでイエローだな、それよりも、最近は商会でも忙しいからな、それでも、ハリー達との時間は作ってはおるが。」
「うん、そうだね、お金の管理もほぼ兄上に任せてるし、兄上が言うにはほとんど孤児院に出資して、教育も受けられるようにしてるらしくて、子供たちも将来はブルーダー領の為に働くと言って頑張ってるらしいよ。」
「まあ!さすがハンスちゃん!立派だね!」
「うむ、そうか、早いうちから子供に教育を受けさせれば、優秀な人材も生まれるわけか、そして、その子たちは出資したブルーダー家に尽くす訳か。まさか、そんな事まで行なっているとは。」
「ハンスが言うにはあまり他領にはバレたくないらしいよ?」
「ん?なぜじゃ?子供たちが優秀とバレれば他領から強引な引き抜きがあるかもしれないって!兄上も納得したらしく、秘密にしてるらしいよ」
「なるほどな、しっかりと対策もできてるというわけか。天才じゃな。」
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