第2話 小さなプラネタリウム
『どうしよう…』
体内時間で3時間程散策して分かったことはいくつかあった。
『1つ目!転生と共に転性してた体ぁ!』
つまりTSとやらであろう。俺の息子は一生帰ってこないということだ。お世辞にも立派とは言えなくても生まれた時から一緒だった奴が居ない喪失感はとても大きい。
『2つ目!人どころか生き物が見当たらない!』
見渡す限りの植物パラダイス。動物に全く遭遇しないのは俺のせいなのか、それとも違うのか。そして怖いのが動物の気配や鳥の鳴き声はしていたのだ。なのにその方向に向かって走っても見つからない。それを2時間近くやっていたらもう虫の鳴き声すらしなくなり、ぶっちゃけ先程までの興奮もすっかり冷めて恐怖心が沸き上がってきた。
『最後!顔面に広がる宇宙ぅ!』
こればかりはマジで分からん…。川を見つけて魚がいるかなと恐怖心を紛わすために覗き込んだら水面に小さなプラネタリウムがあったのだ。ドウユコト?恐る恐る手で撫でようとしたら特に触れたという感覚は無く、手を入れたら普通にスルッと入るではないか。ドウユコト?
俺はこの情報を飲み込めず顔に手を突っ込んだまま座り込むことしかできなかった。
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