第2話 ヒヤッとするお花見
今日は新一年生の息子が12時頃
バスに乗って帰ってきます。
母である私は歩かせようと、
1人20分かかるバス停まで歩き、
迎えに行きました。
雲も少なく、お天気も良く、
ウグイスもちらほら鳴いていて、
春らしい雰囲気でした。
田んぼにカラスが静かに止まっていたのが
逆に不気味なくらいで、音楽を聴きながら
歩きました。
昨日はあいにくの雨で桜を見ることができなかったので、帰りに桜祭りにでも寄ろうと息子を迎えに行って歩いて公園に行きました。
大体10分前後でしょうか。
歩いてすぐに息子に
ランドセル重いから持ってと
せがまれて、
私は持っていたサッカーボールの袋を
持ってと交換して歩きました。
満開の桜が咲いていた公園ではキッチンカーや地元の商工会のお店がありました。
「今日は、教科書を一緒に入れるのに
ランドセルに入れるの忘れたから
お詫びにおごるから何がいい?」
新一年生にも関わらず、私は時間割を見ずに音楽の教科書を入れるのを忘れてしまいました。そして、名札もつけ忘れて、ティッシュハンカチもほとんど忘れる始末。
本当に申し訳なくなって、
先に謝ったら、息子は何のことって言われて全然気にしてない様子。
それ以上に学校が楽しかったようで、
私の小学生時代では考えられない
雰囲気でした。
「人生何回目よ?」
「人生1000回目!」
「嘘だー。」
ノリのいい息子。
忘れ物には
わりと気にしないことがわかりました。
そして、息子が羨ましいくらい。
ちくしょう。
屈しの陽キャラか。
友達たくさん作ってるし、
羨ましすぎるぞ息子よ。
つくづく陰キャラの私は
昔から友達は少数派。
幼馴染の女友達に
べったりくっついて離れないタイプ
でした。
その子には高学年になって
嫌がれられましたが…。
おとなになった今では和解してますし、
連絡も取り合っています。
娘も息子も悔しいくらいに友達がいて、
涙が出るくらい悔しい日々を過ごす母です。
でも、それがどこか誇りに思ったりします。
嫌われるよりいいかと考えます。
そして、桜が咲き誇る公園では、
ベンチのテーブルに
ご近所さんたちでしょうか。
近くを通ると、
ビールや焼き鳥、やきそばなど
出店の食べ物を広げて、
宴会のように盛り上がっておりました。
大体5人くらいの高齢者でしょうか。
そこを通り過ぎて
息子は、ロングポテトが食べたいと
パラソルつきのテーブルに広げて
一緒に食べました。
しばらくして…
「ねぇ、お母さん。
あの人たち、いつまでいるの?
いつ帰るの?」
公園というフィールドにいる人たちが
気になるのか、長居してるのを
とがめました。
「いやいや、お花見で楽しんでるのに、
そんなこと言っちゃダメだよ。
ご自由にどうぞでしょう。
むしろ、ごゆっくりだよ。」
「…ふーん。」
納得したかどうかわかりませんが、
息子は細かいことが気になるようです。
キッチンカーに大きく宣伝してあった
台湾からあげのダージパイが
気になったようで、
それ買わないのと言われました。
昨日、別な5個入りからあげを
600円で買ったので
今日はいいかなと思っていました。
そのダージパイは800円もして、
1人分にしては大きすぎるのです。
「あれは高いから良いかな。
大きすぎるし…。」
「ふーん。んじゃ、サッカーしようよ。」
「はいはい。」
私は芝生が広がった場所で息子と
サッカーボールを蹴り合いました。
久しぶりに外で遊んでご機嫌な息子
でした。
いつも春休みは姉と一緒で私と2人きりに
なることが少ないので、ニコニコして
いました。
やっと息子と向き合えて
ふと心が落ち着きました。
親子ってお互いが満足する遊びをしないと
喧嘩になるんだなと学びました。
9歳と6歳の2人の子供がいますが
子育てはまだまだ
わからないことだらけです。
ならし登校は明日までです
明日は何して過ごそうかを考え中…。
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