あまり見せたくない内部事情
もちっぱち
第1話 他愛もない話
これはエッセイです
でも実名を出さなければ
面白くないので
書いてしまいますが
苗字は絶対に言えません。
娘の名前は偽名です。
息子だけ同じ。
*********
子供の寝かしつけを終えた後,
お酒を飲みながら
旦那が言いました。
「あ、そういや…。」
「え?なに?」
「ううん。なんでもない。」
「今、なんか言おうとした!!」
「なんでもないって。」
「気になるから早く言って!
ほらー、言いなさい!」
「えー、他愛もない話だよ。」
「いいんだよ、別にそういうので。
ほら言って。」
「やっぱやめる。」
「いいから、早くー。
気になって眠れない!!」
「ふーん、仕方ないな。」
面倒くさそうな顔をして
「昨日買い物行ったでしょ?」
「うん。」
「スーパーの宣伝で、
SnowManの目黒蓮が
ビール飲んでる写真あったの。
それを結奈がほら蓮だよ!って
言っててさ。」
「あー、蓮と同じ名前ね。」
「ほら、蓮くんだよ。
って教えてあげたのさ。
『僕じゃない』って否定してたのにさ。
そしてさ、
習い事で結奈とお母さんがいなくて
俺と蓮が2人でテレビ見たの。
そしたら、同じビールのCMで
目黒蓮が出たのさ。」
「うん。」
「そしたらさ、
蓮が
『お父さん、
ほらテレビ見て。
僕出てるよ!』って言っててさ。
面白かったのよ。」
「蓮がいつのまにか
目黒蓮になってたわけね。
うん、6歳児の目黒蓮。
面白いな。
引っ張って他愛のない話って
いう割には面白い話だ。いいね。」
「……。」
そのまま何も言わずに
旦那は話を終えるとお酒をまた飲み始める。
私は
旦那の話が時々面白くて苦虫をつぶしてる。
悔しいと思うのだ。
時計の針の音が聞こえる。
何か釈然としない。
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