第14話 わからせる悪役
「遅いな。ともに転移させるか。レヴィリアについては無傷か?」
『後ろ髪が切られていましたが、エリクサーによって復元済みです!』
「ご苦労」
念話を使い、別働で動いていた部下にレヴィリアについて確認するともうすでに対応済みと言うことなので、憂いなくゴミを処理できそうだ。
「なんだいきなり!?」
転移が完了し、第一騎士団第一隊の隊舎に移動すると、状況が理解できていないようで辺りを見回してディアブロが叫び声を上げる。
「騒ぐな。この場所まで転移させただけだ」
「て、転移!? 伝説じょ──アアアア!」
警告を無視したので、黙らせるために最小出力にした風魔法で喉を切る。
絶叫をあげながら転がるディアブロ──やりたい放題のクズを無視して詰めることにする。
「どうしてこんなことになってるかわかるか?」
「!?」
転げた状態から喉に回復魔法をかけて起き上がったディアブロが頭に疑問符を浮かべる。
「お前がモブだからだ」
「!!?」
「舞台上でお前が出てくるシーンなど用意されいないし、
「ッ!」
回復魔法を喉をかけた状態でディアブロは顔を真っ赤にして唸り声をあげた。
こいつはプライドが高かったからな。
事実ではあるが無価値だと言われてプライドが傷付いたのだろう。
こう言うやつは言葉だけで説き伏せても納得しないからな。
事実を突きつけてわからせるしかないようだ。
「ううううう──は無価値ではない! 傷が治った!?」
「言ってもわからんようだからな。全快させてやった。その状態でかかってこい」
「死にかけにして圧倒的優位な状態に立ったことに自惚れて、施しとはな! この近距離では得意の術も使えんぞ! アークゥゥ!! やはり貴様はブレイ家当主に相応しくない! 死ぬがいい、『百烈突き』!」
喉が治ると気勢を上げて、ディアブロが中級剣スキル『百烈突き』を放ってくる。
斬撃が百回放たれるそれの一撃目を人差し指の腹で受けると、ステータス差でディアブロに向けて反動が生じ、剣ごと奴の腕が宙を舞う。
「アアアアア!! 腕が! 私の腕が!」
「わかったか。お前は無価値だ」
「わかった! わかったから助け!」
「ゴミを助けるわけがないだろうが。そのまま死ね」
「ああアアアアア! 死ぬ! し!」
ディアブロは散々喚き散らすと絶命した。
これだけやれば流石に奴も学習しただろう。
蘇生をかけてやる。
「お前に当主の椅子はやる。だが分不相応な行動をすれば自分が危険になると知れ」
「は、はい! 2度としません! アーク様!」
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