52.兄と弟の狂気に歪んだ関係性萌えを語る

血の鏡 ルート赤

惣山沙樹様作(X︰@saki_souyama)

https://kakuyomu.jp/works/16817330668125761595

from瞬 to伊織

ブルートパーズのピアス

※アクセサリー写真は近況ノートから

https://kakuyomu.jp/users/yamachi_s/news/16818093089196756543



 わたくしやまち、読書については雑食の自負がございます。(企画の募集要項にも、何でも来いやくらいの気概の言葉書き綴ってます)

 ですが、こちらの小説…読み始めてすぐに「うわぁ…」と声が出てしまいました。いえ、嫌悪感からじゃないんです。伊織兄さんの上げてから落とすその手腕とか、その後に瞬くんを襲った悲劇とか、いやうん、嫌悪する要素も多いといえば多いんですが、こうなった背景や平凡な生活が地獄と化す瞬間とか、伊織兄さんと瞬くんが徐々に壊れていく様が絶妙なリアリティをはらんだ加減で襲い掛かってきて、嫌悪と関心と野次馬的な興味と残虐性に対するワクワクと色んな感情から吐き出された「うわぁ…」だと思ってください。


 伊織兄さんの罪は、決して正当化できるものではありませんが、過去や心の闇を知り、罪悪感に苛まれて壊れていく様子を読めば読むほどやるせなくなってきて。逆に純粋無垢な何も知らない被害者だったはずの瞬くんら堕ちるところまで堕ちて、何も感じている様子がない…。壊れていくというのは共通しているはずなのに、その本質がまったく異なるというのに歪さが感じられ、物語への良いスパイスになっているのかなと。


 血のつながりを持つ兄弟の歪んだ関係性とふたりの歩む人生に、残酷さと美しさ、愛と憎しみ、依存と束縛という真逆のはずの要素が共存しているのが、語彙力なくて申し訳ないのですが本当にすごい。単なる性的倒錯を描いているのではなく、二人の心の闇を象徴的に表現しているように感じました。


 さて、深ぁく語らせていただいたところでアクセサリーのお話をば。

 いただいたリクエストは兄弟二人で過ごせる最後の年、瞬くんから伊織兄さんへの誕生日プレゼント。この「ブルートパーズのピアス」は小説にも登場いたしますので、いわゆる原作再現です。

  伊織兄さんの誕生石のブルートパーズをイメージしたストーンに輪のモチーフをプラス。 伊織兄さんかなり高ビジュアルな方なので、きっと派手目のデザインでも着けこなしてくれるんだろうなぁと思いつつも、瞬くんが派手なデザインを選ぶイメージが沸かなかったのでなるべくシンプル目に抑えました。

 ブルートパーズの石言葉やヒーリング効果には『目標に立ち向かう強い精神力を与える』があるそうなので、これからふたりが行かんとする運命への覚悟が感じられましたね…。ちなみに輪のモチーフは『始まりがなく、終わりもない永遠や完全性の象徴』です。ルート赤のふたりの関係性にはこのイメージがすごくしっくりきました。(ちなみにルート黒イメージで作ったら全く別のものになります...ルート黒も面白かったです)


 今回はここまで!それでは解散ッ!!

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