前のエピソード――14.不憫な聖女とモフモフな騎士の関係性萌えを語る

厨房の冷血女王と鬼畜貴族のグラン・パ・ド・ドゥ　～勇気の料理を添えて～

トド様作(X:@todochan5)

https://ncode.syosetu.com/n3018iq/

fromルーシア　toライナス

銀の突き匙のネクタイピン

※アクセサリー写真は近況ノートから

https://kakuyomu.jp/users/yamachi_s/news/16818093076179197378

　タイトルに『冷血』と『鬼畜』と来ていて、殺伐としたお話なのかなと一瞬考えてしまいましたがそれは全くのNO！

　冷血女王は熱血だし、鬼畜貴族は己の使命に忠実な社畜なだけ、そんなふたりが織り成すハートフルなストーリーです。

　個人的には一目ぼれしたライナスがぐいぐい迫って空回る様子とルーシアがそんな彼に徐々に絆されていくという関係性の変化…はい、とても美味しく頂きました。ふたりのお互いを尊敬尊重し、高め合っていく関係性が最の高。

　それから、ルーシアの厨房では鋼メンタルなのに、恋愛面では硝子メンタルな感じがかなりリアルで好みだなあと。現実で例えるならば、バリキャリOLが恋愛のタスクは上手くこなせないみたいな…。とにかくギャップがたまらんキャラでしたね。

　それではアクセサリーのお話をば。

　ルーシアからライナスという女性から男性に贈るアクセサリーというリクエストに則りつつ、料理が深くかかわるお話でしたのでそれに関連したものにしたいなあと。

　ぱっと思いついたのは、ヨーロッパ一部地域の『赤ちゃんが誕生したときのお祝いに銀のスプーンを贈る』という風習です。「魔除け」と「一生食べ物に困らないように（＝経済的に困らないように）」という願いが込められているとのこと。ただ、ふたりとももういい年をした大人なので、銀の匙をストレートに贈るのは如何なものだろうかと(特にライナスは家族仲超絶良好なお貴族の生まれなので、たぶん貰っている)…。

　悩みに悩んで奇を衒った結果、銀の突き匙(フォーク)のタイピンが完成しました。レストラン名が『銀の旋律』ですし、フォークの先が五線譜に見えなくもないかなと思った次第です。

　フォークの先には、ルーシアをイメージした紫色のストーンとピンクのバラを添えました。ピンクのバラの花言葉は『感謝』『幸福』『感銘』ですので、お互いを尊敬し高め合う関係のふたりにぴったりではないかなと。

　そして、ここからは完全にやまちの妄想なのですが、ライナスにネクタイピンのお返しを聞かれて『銀の匙』をルーシアがお願いしたらいいなぁなんて。

　彼女は平民の家の出身だから自分用に欲しくなったのか？とライナスが一瞬逡巡した後、お腹をさすりながら微笑む彼女を見てその意味に気づけばいいと思うんですよ(このふたりはちゃんと家族計画をしているはず)。

　…フォークに紫以外のストーンも乗っていたのはそういう事です。

　家族計画まで妄想が捗る素敵なカップルをありがとうございました！

　それでは解散ッ！