10月第4週 ちょっと真面目に語ってみた
『デラウェア オランジュ(コレクションヴァンペティアン)
2024
ベルウッド・ヴィンヤード』
山形県上山市に2020年、
ワイナリー自体は設立したばかりで新しいが、地元山形にあるワイナリーで19年間ワイン造りをしてきた実力者であったりする。
実は近況ノートにあるラベルのような物腰の柔らかい人柄でもある。
今回のワインは本年2024年に収穫されたばかりのデラウェアによるペティアン、発酵中の炭酸ガスを瓶内に閉じ込めた微発砲性の辛口ワインだ。
オレンジ色の鮮やかな見た目をしている。
では、開けてみよう。
ペティアンというのは発酵の途中で澱とともに瓶に詰められているので、不安定な状態にある。
それ故に開けた時に吹きこぼれやすいので、事前に良く冷やして慎重に開ける。
勢いよく瓶内に泡が立ち込めるが、吹きこぼれることはなかった。
で、グラスに注いで味わってみる。
デラウェア特有の甘い香りがグラスから立ち昇る。
味わいはフワッとすぐに儚く消え去ってしまった。
まるで雨の多かった今年を表している。
というのは冗談で、まだ出来立ての新酒だからか上澄み部分は味がクリアな状態なのだろう。
その証拠に底に沈殿している澱に近付くほど、オレンジのようなジューシーな味が濃くなってきた。
難しい年ではあったが、面白いワインになるだろうと思う。
『芋煮』
山形のワインであるので、名物の芋煮にしてみよう。
地元民ではないので先祖伝来のレシピは無い故に、農林水産省秘蔵(笑)のレシピを採用してみよう。
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/imoni_yamagata.html
ズンボラ星人は下処理不要の里芋とこんにゃくをスーパーで購入し、レシピ通りに煮るだけであっという間に完成だ。
実食。
最近は「日本一の芋煮会フェスティバル」なるものをやっているので、語らずとも大体の味は想像できるだろうが書いてみよう。
牛肉を使っているので、脂分の多いコクがあって食べ応えはある。
だが、醬油ベースなので比較的あっさりと食べられる。
里芋のねっとりとした食べ応えが空腹を満たしてくれるのも有難い。
ワインと合わせよう。
汁物とワイン、合わせづらいだろうと思うが、具沢山なのでわりと合わせやすい。
特に泡モノなので幅広い料理と合わせやすいので、料理フレンドリーなのである。
牛肉の脂特有のくどさも泡と酸味によって程よくのどを通ってくれるのだ。
収穫という激闘を終えたこの時期、ゆったりとまったりと食事を楽しむことができる幸せを感じている。
食欲の秋、これまでに酷使した乳酸菌のたまった身体が癒されていく。
人間にとって三大欲求を満たすことは、生命維持はもちろん、精神的充足にも大事なことなのだろうと思う。
☆☆☆
俺のマグナム!
と前回ははしゃいでいたが、残念ながら年内の初心者講習は定員が満杯で来年に持ち越しとなった。
この冬は罠だけでモンスターと戦い、とどめはベテラン陣にお願いするしかないか。
さて、仕込んでいたワインであるがアルコール発酵は無事に終わっており樽に一旦安置されている。
コ・イノキュレーションというテクニックを使い、アルコール発酵と乳酸発酵を同時に行っていた。
乳酸発酵を行うことで酸味をまろやかにする効果が出るが、このテクニックを使うと通常よりも早期に完了するという効果が出る。
早いうちにワインが安定するので発売も早くできる。
味をみて発酵のプチプチという音の有無を聞き、とりあえず酸化防止剤を添加しておこう。
乳酸菌は酸味を和らげたり独特の風味をもたらしてくれるが、働きすぎるとワインを酢にしたり悪臭、さらには生体アミンを始めとする毒性物質の原因となる。
そのため酸化防止剤で眠らせてやる必要がある。
これが大事なポイントで、乳酸菌はこの程度で完全に殺しきれないのでワインの温度管理や空気に長く触れさせない等、管理が大事になるわけだ。
酸化防止剤無添加ワインというのは、実は恐ろしい飲み物なのだと思うが市場ではあまり知られてはいない。
そして、本年最後になるだろうと思われる大工事をこの週末に行う。
巨木の伐根を一部行い、畑間の通路の整備だ。
流石に全部を抜いていたら時間が足りないし、狭い範囲なので本当に邪魔になる部分だけは巨根を抜くことにしよう。
そうすれば、機械を入れても問題なく作業ができるようになるだろう。
そういえば、この10月27日(日)は選挙だ。
下民どもが政治屋に戦いを挑める数少ない手段でもある。
その選挙にすら行かなかったら、世知辛い世の中に対して不平不満を言う資格すらないだろうと思う。
どんな小さなことでも自分で一歩踏み出す、何かが変わるかもしれないし何にも変わらないことの方が多いだろうと思う。
それでも自分の人生を生きるということは、小さなことの積み重ねなのかもしれない。
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