10月第3週 俺のマグナム?
『アウスト メルロー ルビコーネ
2020
チェヴィコ』
今回はイタリア・エミリア ロマーニャ州最大規模の生産者協同組合からの1本である。
最近は協同組合モノが続くが特に深い意味は無い。
今回の1本はメルロー、僕自身が今収穫できる唯一の品種であるので比べてみた。
とりあえず青空の元で開けると実に濃厚なルビー色である。
香りからも濃さが分かるほどのプルーンのような果実の甘さ、口に含むとタンニンの渋みがやや主張してくるがジャムのような甘みと樽のような風味のおかげで飲みやすくなっている。
ボディのしっかりとした赤ワインらしい赤ワインであるだろう。
比べたらボディという体格故に、真っ向勝負では勝ち目は無いだろう。
というわけで、日本人らしい独自の閃きが勝負のカギになる、のか?
『孤独のBBQ』
とりあえず、急ぎの大仕事が一段落したのでのんびりと独りで収穫祭をすることにした。
ボッチ故に独りで庭でBBQをしよう。
昨年の収穫祭でBBQをした残り物の炭を使い、薪ストーブで火を起こそう。
この時に収穫で出た使用済み傘紙を着火剤にして再利用、庭に落ちていた細かい枝も使用しSDGS(笑)で行う。
炭が燃えたところで、食材はスーパーの安物肉ばかりであるが、豚タン、アメリカ産牛カルビ、豚トロ、他は野菜たちも網に並べる。
始めは熱量が弱すぎたのでなかなか肉が焼けず炭を追加、二段積みで火力を増大させる。
そうして肉が焼ける良い香りが食欲をそそり出した。
実食。
BBQに今更語るべき言葉は必要ないだろう。
シンプルに美味い!
それで良いのだ。
そして、ワインと合わせる。
しかし、実はのんびりと味わう暇などなかった。
独りで焼いて食べて飲んでいると、意外と忙しくて落ち着いて飲み食いをしている暇がなかった。
だが、BBQは上品に味わって食べる料理ではないと思う。
ワイワイガヤガヤ、気軽に楽しく飲み食いできれば良いのだ。
ワインもまた厳かなテーブルで深く沈み込むようにグラスを傾けるだけの飲み物でも無いのだ。
シチュエーションに応じて飲み方を変えても良いと僕は考える。
身近で気軽に楽しめるワイン、そういうタイプのワイン造りもまた一つの道だろう。
食材を完食し、夕日が沈み肌寒くなってきた頃、BBQの残り火に当たりながら一人グラスを傾ける。
☆☆☆
前回にワイン造りの基本は洗浄であると語った。
そうしてワインは一旦樽の中に安置されたわけだが、重たい澱が樽の底に沈殿してくれるのを待つ。
ここらで小休止となった。
造成中の畑の整備をするためにチェーンソーで周辺の木を伐採する。
「ぬあっ!?」
伐採していた巨木が想定していたよりも倒れる方向がズレてしまった。
そのせいでチェーンソーの先端が巻き込まれ、刃を支えるガイドバーがひん曲がってしまった。
これでは続行は不可能、一旦修理をしなければならなかった。
幸いにしてガイドバーはそれほど高価ではなかったので、某ネットショップで購入した。
到着まで少々時間がかかるので開拓作業も小休止となってしまった。
ちょうど翌日は悪天候の予報だったので、畑作業は休みにして事務作業をしたり半日はのんびりと休んだ。
今頃になって蓄積されてきた疲労が出てきたのか、どうも身体がだるいのでここ数日の空き時間はダラダラと過ごした。
他にもついにハンター協会の入会手続きをし、猟銃も見に行ったりした。
銃砲店は県内の北部にあるのが、途中から高速道路が無料なので距離のわりに移動時間は短くて運転は楽であった。
初体験の銃なので自分では何も分からなかった。
そのため、同じ支部の銃部長に紹介してもらい、話は早く進めることができたと思う。
色々と話を聞いたり、カタログ、さらには実物も見せてもらったりして何となく必要になりそうな相棒が決まりそうであった。
初心者向けに最近はトルコ製が熱いらしい。
四つ足の獣や鳥にも使え、スコープも装備できるらしい。
それぞれの専用銃には劣るが、どの用途にも使える万能型のモデルだそうだ。
それでいて、安い。
しかし、初体験のトルコで俺のマグナムが火を吹く、にはまだ早い。
銃の取得前に射撃講習を受けなければならない。
銃の取り扱いの管轄は警察になっているので、最寄りの警察署で講習の予約をする必要がある。
講習修了後に銃の仮予約をして、警察署で所持許可を取る。
それでようやく銃の購入から取得という流れになるそうだ。
そこからさらに別で弾丸の許可もあったりと何重にも許可制になっている。
その後、規定回数以上の射撃練習をして、射撃大会で合格しないといけない。
それでようやく晴れてハンターデビューとなる。
まだまだ実に長い道のりのようだ。
ワインはまだ出来てはいないが、市が主導するワインの郷プロジェクトでのカタログ写真の撮影が土曜日に行われた。
僕の畑では様々な位置での撮影であった。
小汚いヤローを被写体としてもかなりの数を撮ったので、本職のモデルはもっと大変な仕事になるのだろうなと思ったりした。
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