8月第3週 天地返し
『ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リー
2021
月山ワイン』
山形県鶴岡市にあるワイナリーで、神々が宿るといわれている出羽三山の霊峰『月山』の麓で採れたブドウからワインを造っている。
何よりユニークな点は、主体となっているのがJAであるというところだろう。
JA、農協は本来は農業に携わっている人々を中心とした協同組合なのである。
どぶろくしか知らなかった田舎の農家たちから始まったワイナリーであるが、日本国内では着実に評価を上げている。
今回のワインは、庄内地方で幕末の頃から栽培の歴史のある甲州ぶどうを使ったワインである。
甲州ぶどうの本場・山梨とはまた違ったタイプだろうと思う。
グラスに注ぐと色合いは淡いレモンイエロー、始めに吟醸酒か漬物のような香りを感じる。
味わいにグレープフルーツのような柑橘系の酸味と苦みのある後味であった。
この味であれば、海鮮と合わせて楽しみたいところだ。
『殻付きホタテ貝のバター醤油焼き』
そんなわけで海鮮であるが、当然ながら自腹では買えないのでいただきものである。
中身も貝柱やヒモなどもフルセットなので、シンプルにバター醤油で焼いてみよう。
バーベキューコンロで炭焼きにできれば最高だったが、用意する時間がなかったので、家の魚焼きグリルを使うことになってしまった。
これでも問題はなく、殻をバターナイフを使って開き、片方の殻を器代わりにしてグリルで炙る。
片側に火が通ったところで裏返し、程よいタイミングでバター醤油を投入する。
ふつふつと食欲をそそる香りがしてきたら完成だ。
では実食。
芳醇な磯の風味とバター醤油の香ばしさ、これだけで美味しさが伝わるはずだ。
多くを語らないことだけで、旨さを噛みしめるのだ。
そしてワインと合せよう。
これは想定通り見事にあった。
吟醸酒のような感じがあり、海産物の豊富な島国である日本ではまず外さない食事の組み合わせなのだ。
分かりやすい定番の味、天地がひっくり返ろうとも安心できる味わいだと僕は思う。
☆☆☆
世間はお盆という仮想現実にいたそうだが、こちらではやるべきことはまだまだ沢山ある。
しかしながら、台風の影響もあり月曜日は畑作業は休みにして溜まりに溜まったnoteでのオマケ画像集を更新していく。
幸いなことにこちらからはズレて被害はなかった。
さて、1日肉体を休めたところで造成を再開だ。
雨の影響で泥濘んでいないか心配だったが、意外にも運搬台車で乗り付けても大丈夫な程水はけは良さそうだ。
ブドウ畑としては悪くはない。
大きい石や根っこの残骸を回収していき、表面上はスッキリとした。
途中で草刈りの日を挟み、世間が仮想現実から戻ってきたところで再びバックホーを借りた。
実は運搬台車では坂道を登れないほどの段差がところどころにあったので、さらに整地をしてあげる必要があったのだ。
そうして意気揚々と段差を解消するために一掘りしてみた。
「なんてこったい……」
根っこが無くなっていたのは所詮は表面上の見た目だけだった。
前回に巨大な根っこを引っこ抜いたついでに周囲もほじくり返したつもりだったが、まだまだ根っこの残骸が残されていたのだ。
それも人間の足(アスリートやビア樽サイズではない)程の太さの根っこも地上に露わになった。
そんなわけで、急遽『天地返し』をすることにした。
厨二病患者ならば何かの必殺技のように感じるだろうが、農業では良くやる作業だ。
畑全体の表層と下の層をほじくり返してやることである。
本当はトラクターでやるのが楽だろうが、人間の足ほどの太さもある根っこだとトラクターですら負けるので、バックホーで地道に掘り進めるしか無いのだ。
当然ながらやり出すとこれが時間がかかる。
そして、次々と取り残した根っこが掘り出される。
流石に人間の足ほどの太さのモノは最初の一堀目しかなかったが、かなりの量の根っこが集まった。
予定では2日だったが、3日間に延長することになった。
新しくやってきた台風も大した影響もなく過ぎ去ったので、無事に作業は進んでいる。
そうしてこの週末、金土日はひたすらここ掘れワンワンをしている。
今回も日曜日の出動前に書き上げたわけだ。
今回は(いやいつも通りか?)雑になってしまったが、ご勘弁願いたいと思います。
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