5月第2週 深謀遠慮(笑)な関川さんを思う。
『ウンブリア メルロー
2021
ファレスコ』
兄は世界中で醸造コンサルタントを務め、弟はイタリアの名門ワイナリー・アンティノリのCEO兼醸造責任者、イタリアを代表する醸造家兄弟が手掛けるワイナリーである。
実は前作でも紹介したが、今回はMrメルローの異名を持つ兄リカルド氏、その中でもお手軽価格のこちらを開けてみよう。
色合いはわりかししっかりと濃紺、ブルーベリーやプルーンのように黒系果実の甘めの香りがしっかりとする。
渋みはきつくなく軽やか、酸味は控えめで滑らかさがあり、フルーティではっきりとした味わいだ。
これで千円しないなんて、実に恐ろしい。
『こんがりチーズのラザニア』
ド定番のイタリアらしくラザニアにしよう。
ちょうどしっかりと料理をする時間があったので、S&Bが公開しているレシピでやってみる。
https://www.sbfoods.co.jp/recipe/detail/05406.html
ミートソースとホワイトソースの二種類のソースを作ったので、手間はかかった。
だが、ラザニア、ミートソース、ホワイトソースと2層式で最後にチーズに焦げ目を付けて焼いてあげる。
自画自賛、ちゃんと美味しそうな出来栄えではないか。
そして、実食だ。
ミートソースのどっしりとした味わいとスパイシーさ、これにクリーミーなソースの濃厚な味わいが疲れた身体を再生させていくようだ。
カロリーとはエネルギー、肉体がエネルギーを欲している時には美味さは何倍にも増幅させてくれる。
さらに、ワインと合わせる。
濃厚な味わいのラザニア、ワインもまたしっかりと合ってくれる。
合うどころか、ダークチェリーのようなワインの中のさらなる旨味を引き出してくれる。
そのくせ、飲み口は優しいので、ガブガブと飲めてしまうのである。
この組み合わせは、まさに古き良きテンプレなイタリア人を思わせてくれる。
「マンジャーレ、カンターレ、アモーレ!」
食って、歌って、愛しているうちに終わる一生、なんだとか。
……そこは異世界ではないだろうか?
☆☆☆
今週は一体何をやったのだろうかと振り返る。
先週はGWでガッツリワークだったが、急がないといけない作業だけは終わっていたのでやや落ち着いた感じであった。
苗木周りに堆肥マルチをしたのだが、堆肥がかなりな量余ってしまっていた。
このまま放置しておくことも良くないので、上手く活用してみようと思う。
今回の苗木を植え付けた畑は「腐植」がほぼ無い。
ワイン用ブドウとしては痩せている土地の方が良いのだが、それでも全く無いのも良くはない。
腐植というのは土壌有機物であり、土作りに良い恩恵を与える事が多い。
土壌緩衝機能の向上、土壌の団粒化促進、地力窒素の発現、リンサンの肥効を良くする、根の成長促進、などなどがある。
もっとも、ブドウの場合は地力窒素が増えすぎると木ばかりが成長しすぎて、逆に実に栄養が行かなくなるので、注意が必要だ。
今回の堆肥は、もみ殻が主流であるため、窒素分はわりかし少なめに設定されている。
もちろん、やり過ぎは良くないので列間、畝間にうっすらと撒いていく。
一気に撒き散らせば作業は楽なのだが、全体にうっすら撒くことでバランス良く土壌を緩やかに改良できればと思う。
これが手間がかかり、帰る頃には真っ暗であった。
無理して終わらせた理由、翌日が雨予報だったからだ。
予報通り雨が降ったのだが、想定外に少なすぎる。
畑には恵みの雨にはならないだろう。
しかしながら、畑仕事は久々に休みだ。
この間に、例のクラウドファンディングのリターンの1つ、御礼のメールを送ろう。
できる限り真心(笑)を込めて書いたので、意外にも時間がかかってしまった。
ついでにハーフ&ハーフも書いたり、必要資材の発注やら事務仕事やら何やら買い出しをして気がつけば1日が過ぎてしまった。
今回のワインと料理も堪能したので、良い骨休めではあったが。
翌日は草刈り祭り、乗用草刈機で畑全体の草刈りはできても、支柱周りや木の株周り、土手部分などは刈払機で行わなければならない。
他にも、今年造成する予定の空き地やら家や物置小屋の周辺も一気に行った。
面積が増えてきたので、一人でやると時間がかかるがまだまだ良い運動程度の広さだ。
苗木の添え木もしないといけないな。
これは支柱を加工した端材を使い、足りない分は主に野菜の支柱に使われるイボ竹を買ってきて立てていく。
廃材を大量に再利用できたので、購入したイボ竹は3分の1で済み、経費節約だ。
ここまでできれば、畑としてだいぶ形になってきた。
そして、今週の大一番、苗木代をJAバンクで借り入れだ。
この世もあの世の沙汰も金次第、金が無ければやりたいことはほぼできないのだ。
無事に契約書を交わし、支払いは完了、これで一先ずは生き延びることができた。
それにしても、今年も天候が恐ろしいものだ。
5月10日の早朝は、何と三度、やや標高が高い場所では薄っすらと霜が降りていた。
僕の畑でも苗木の新芽に薄っすらと氷の粒がついていたのだが、芽自体は凍っていなかったので一安心だ。
その後は急激に気温が上がり25度、翌日である土曜日は30度、さらにあまりにも空気が乾燥しすぎている。
このままでは苗木が危ないなと思い、土曜日の午前中は水やりだ。
週明けの月曜日は大雨の予報なので、少なめに水を撒いておけば大丈夫だろうと思う。
水をやり過ぎても良くないので調整が難しい。
本日日曜日、市内で東北最大級のワイン祭りがある。
こうしておけば、苗木の心配をしないでブースに立てるというものだ。
例のクラウドファンディングでのリターンの1つ、御礼のお手紙を書きながら思わず笑ってしまう。
今回のハーフ&ハーフのテーマは「レター」、主催者の深謀遠慮(笑)な関川さんはこれを狙ったのだろうか、と。
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