4月第4週 苗木が届いたぞ!
『ロッソ ラシーヌ
2018
トリンケーロ』
イタリア・ピエモンテ州に属するアスティ地区、甘口のスパークリングワインが有名である。
今回のワイン生産者はトリンケーロ家、この土地から伝統的に造り、様々なこだわり抜いた先にある熟成されたワインを造りたいという熱い想いがあるという。
今回のワインは、輸入元ラシーヌ社限定キュヴェ、若木のバルベーラを36ヶ月熟成させた辛口赤ワインだ。
では、開けてみよう。
バルベーラらしくベリー系の香りがふんだんにし、味わいはフレッシュな酸味で口当たりは軽やかだが抽出が長いからか、わりかしどっしりとした重みも感じる。
そして、商品説明にあった通り、飲みきらずに小分けにし味わいの変化を楽しんでみる。
初日は長い熟成期間にも関わらず、フレッシュな若さを感じたが翌日にはカシスのような黒い果実のような味わいも感じやすくなった。
日々の変化を楽しむことができる、実に面白いワインだと思う。
『鶏手羽と大根の煮物』
前回に書いたが、米の種籾植えを手伝いに行った際に巨大な大根ももらってしまった。
そういうわけで、大根を消費するメニューを作ることにした。
レシピを検索するとキッコーマンが面白そうだったので採用してみた。
https://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe/00051356/
まずは大根を柔らかくさせるのだが、我が家に電子レンジは無いので茹でる。
この下ゆでの時に酢を入れてあげると柔らかくなって煮汁が染み込みやすくなるらしい。
この後はレシピ通りに作ろうとしたのだが、大根の葉がなかったのでほうれん草で代用しよう。
では、実食。
柔らかくなった大根から甘じょっぱい煮汁がじんわりとにじみ出る。
醤油とみりんがあれば、和食っぽくなるので色々な料理に応用できる。
鶏の味もまた良く出ているので、白米かビールでも十分に楽しめそうだ。
ワインとも合わせてみよう。
今回のワインはフルーティーさもあるが、酸味もしっかりとしている。
それ故か、甘めの味付けでもうまく噛み合ってくれた。
甘みと酸味のバランスが上手い具合に保たれ、食事をより美味く昇華してくれている。
食事もそうだが、より良く生きるということは何事も調和というものが大事なのだろうと思う。
視野を広げてみれば本当に大切なモノが見えてくるもので、大切なモノとどのように向き合っていくのかが調和の取れたよりよい人生になるのかなと思ったりもした。
☆☆☆
例のクラウドファンディングも残すところ明日(29日月曜)で終わりとなる。
目標には遥かに及ばないが仕方がない。
これが今の自分の見ず知らずの相手からの評価だが、支援をしてくれた方々には一生の恩義を感じている。
と偽善者ぶったところで、現実的に金が無さ過ぎて今年もワインを造ることは無理かなと思っていた。
この世は所詮、金こそが物を言うのである。
しかし、毎度お世話になっている地元ワイナリーの社長から連絡があり、人手不足でどうにか手伝ってもらえないだろうかというもの、であった。
現在も僕は多くの人員が必要な時だけは手伝いに行っているのだが、ワインの醸造時期が危機的状況になる見通しであるということ。
僕自身もワインを造れれば、という考えであったので、お互いの利害が一致したことで、どうやら今年は僕自身のワインがほんの数百本程度の極少量生産の可能性が出てきた。
その代わりに、かなりの激務が確実視される。
これも金が無い故に仕方がないことだ。
例のクラウドファンディングが最後にもうちょっとだけでも伸びてくれれば、今シーズンは週に半日ぐらいの休みができるかもしれない(笑)
そんな目論見の中であったが、昨年開拓した畑に植えるブドウの苗木がついに到着した!
例のワイナリーにある果物用の巨大な冷蔵庫に苗木を保管してもらい、植え付けの準備だ。
やることは単純で特に難しいことはないが、数が多くて大変な作業である。
まずは苗木を植えるための穴を掘る。
人力でスコップで穴掘るのが最安値だが、すでに穴掘り用の機械・アースオーガーを昨年購入しているのでここでも出番となる。
こいつは硬い地面でも穴を掘ることができるのだが、バッテリー式なのですぐに充電がなくなってしまう。
だが、速いし身体の負担はかなり軽減される。
これだけの数を人力でスコップで穴を掘っていたら、今シーズンの初めから身体を壊すことだろう。
「あれ? スイッチが、う、動か……?」
などと考えていたら、スイッチレバーを押すのだが、何かが固まってしまって動かなくなってしまったのだ。
原因は大体わかっている。
昨年末まで必死にブドウ棚を立てていたのだが、造ることだけを考えてその後全くメンテナンスをしていなかったのだ。
おそろく、スイッチレバーの中に泥でも詰まってしまったのだろう。
そうして分解し、その部分を開けてみる。
すると、コチコチに固まった泥が次々と出てくる。
これは確かに動かなくなるわけだ、と納得だ。
機械も大事に扱わなければ動いてくれなくなるのと同様に、人間にもまた癒やしが必要なのである。
それでも、今は苗木が優先なのでのんびりするわけにはいかない。
そんなわけで、復活したら再び穴掘りだ。
そして、バッテリーがなくなったら充電に走り、これを幾度も繰り返す。
その充電中の合間に、土壌診断をした結果で各サンプルを取ったエリアごとに必要な土壌改良資材を植え付け穴の周囲に撒いていく。
とはいえ、どこもほぼ必要なものは同じだ。
有機農法に対応している天然素材の貝化石で、酸性土を中性に近づける。
リン酸の不足している箇所には、これも同じく天然素材のバッドグアノ(コウモリの糞の化石)で補充と有機物を投入し、微生物の活性化を図る。
植物には好みの土壌構造があるので、ブドウにとってできるだけ好みに近い環境を整えてあげることは大事だろう。
マシントラブルがあったが、日が暮れて真っ暗になる前に終わることができた。
さて、本日(4月28日)は苗木の半分を植える予定だ。
その結果は近況ノートで書くかもしれないし、書かないかもしれない。
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