第23話 帰り道
朝、結月さんが、突然家の玄関に訪れ、一緒に学校へと向かう途中で色んなことが起きた日の帰り道だ。
この日は、結月さんが、生徒会の仕事がないので、一緒に帰らない?と誘われていた。
誘われたのが休み時間の時で、あまりの嬉しさについ飛び上がってしまい、周りから変な目で見られてしまった.....
(やべっ....やらかした......)
待ち合わせ場所は、正門だった。
自分のクラスのホームルームが、早く終わったので先についていた。
「おーい、わたるく〜ん。」
そう言って、結月さんが、手を振り、走りながらこちらに来ていた。
「あ!!結月さん!!」
「ごめんねぇ〜。少し、遅くなっちゃった。」
「いえいえ、全然待ってないですよ。」
「そっかそっか。優しいなぁ〜、わたるくんは。お姉さんが、頭を撫でてあげる。
ほら、ヨシヨシ。」
(ぐはぁ.....本日、に、二回目......やられてばっかじゃん...一発、男らしいところを見せてやる.....!!)
「ゆ、結月さん....!!」
「うん....?」
「僕、もう中学生ですよ....!!」
「そうだよね....ごめんね....嫌だった....?」
そうして、結月さんが、下から覗き込むように、目を見つめて、訊いてきた。
(うっ......いや、嫌というか....嬉しいというか....もっとしてほしいというか....何、言ってんだ、俺!?あと、その上目遣いが.....うわぁあああああああああああああああ)
「い、いや、そういうわけでは.....」
「そっか、ならよかった..へへ」
そう言って、ニコッと笑った。
(ま、また、やられた.........)
「そ、それで、今日はなんで誘ってくれたんですか?」
「あれ?聞いてなかった....?」
おかしいなと結月さんは、首をかしげていた。
(あれ、なんかあったっけ.....)
「ごめんなさい。なにか、ありましたっけ....?」
「今日、わたるくんの家で私のお母さんの帰りが遅いから、一緒に夕食を食べる予定なんだけど....」
「ああ!!そうだった!!」
(完全に忘れてた....今日の朝、母さんから言われてた....ついつい、忘れてた....)
「フフ...ほんと、忘れんぼうだなぁ、わたるくんは..」
「す、すいません....」
「まあ、そういうわけで、一緒に帰ろっか!!」
「は、はい....!!」
「昔みたいに手でもつなぐ?」
「えっ!?」
しかし、冷静になって、
「ゆ、結月さん!!からかわないでください!!」
「あはは、ごめんね」
(この人には、一生勝てる気がしない....)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜おい、またこのエピソードのタイトルが’’帰り道’’って!!どんだけ好きなんだよって??
すいません...でもなんか、帰り道ってなんか良くないですか...?
今回もお読みいただきありがとうございました!!実は、ラブコメではないんですが...新作をつい先日から公開していて.....そちらも一読していただければ、嬉しいです!!
良かったら、星、♡、フォロー、コメントも是非!
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