第10話 翌朝
目が覚めるとそこはベットの上だった。
今、何時かを確認するために枕元にある時計を見ようとすると、
「あれ、雫まだ寝てんのか...」
雫は、毎朝自分より早く起き、朝食を作っている。なので、自分が雫より早く起きたことはかなり新鮮だったのだ。
「雫どうしたんだろ.....」
なにか雫にあったのかと考えると、真っ先に思い浮かんだのは昨晩のことだった...
(あんなに積極的な雫.......)
かなり刺激的で、思い出すだけで鼻血でも出そうだったので、考えるのをやめ、久しぶりに自分が朝食を作ろうと、キッチンへと向かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「さーって、何作ろっかな、まあ、無難にトーストでも焼くか」
そう思い、トースターに入れ、テレビでもつけようとしたところ、
「おはよう...ゆうたくん....」
少し顔を赤くした雫が起きてきた。
「あ、うん。おはよう...。」
お互い、昨晩の事があってか、少し沈黙が続き、、、
「ごはん作ってるよ?」
「え、ごめんね...朝、起きれなくって...」
「気にしないで、そういう日もあるよ。」
「ありがとう...」
「なんていうか....今日、雫が起きれなかったのは、俺のせいというか....」
「―――っ.//」
ここでも、またお互い恥ずかしくなり、顔を背けた。
すると、雫が
「その...なんていうか.....すごい良かった.......」
「えっ?ごめん、もう一回言ってくれない?」
「ううん‼気にしないで、ごはん食べよ!?」
「あっ、そう?」
昨晩の夕食のときにあった、デジャヴを感じながら、
(なんて言ったんだろ...まあいっか‼)
朝食を取り始めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
朝食を取り始め、ある程度時間が経った頃、
雫が、なにか言いたそうに少しモゾモゾしていた。
「いや、まだ早いかな.....嫌われないかな....昨日みたいにがんばれ私‼......」
(なんか言ってる.....。言いたいことは、言ってほしいんだけどなぁ...)
「えーっと、ゆうたくん...」
「はい...なんでしょう....」
「その.....」
「うん...」
「あの...」
「昨日も言ったけど、雫が言いことは、言ってほしいな..?」
「えーっと..好きだよ?」
「え...」
「ごめん..私、やっぱり恥ずかしい‼」
そう言って、雫が食器をもって、台所へと向かった。
あまりの出来事に、驚きつつ、
(可愛すぎだろ‼...)
と、心の中で叫んだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
昨日ほどは、積極的になれなかったものの、今までよりは、積極的になれた雫であった。
(まだ、恥ずかしい.....けど、言えた‼)
お読みいただきありがとうございました‼
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます