第3話 *雫視点1
私には世界一愛している夫がいる。名前は新井 ゆうた。同じ高校、大学に進学した。私は、自分で言うのもあれだが頭も良く、容姿も整っている方だと幼い頃から自覚していた。そんな中、小学校、中学校を過ごしていき、地元の高校に進学した。
そう、そこで自分にとって運命的な出会いを果たしたのだ。そこから、初めて恋というものを自覚し、周りの仲の良い親友にも相談しながらどうやって彼にアプローチするか悩んでいた。
しかし、初めてのことだったので、彼と話すたび緊張して、上手く話せず、彼へのアプローチというのはほとんど成功しないと言っても過言な高校の三年間を過ごした。
そこで、私は、親友やクラスメイトに「そのままだと誰かに取られちゃうかもよ?」と言われ、こんなのじゃだめだと思いなんとか彼の進学先の大学と学部を突き止めた。
実際、私は日本の大学であればどこへでも行けるような学力を持っていたので、彼の進学先の大学の受験勉強もほとんど必要ないような状況だった。そこで、私は彼を落とすためには自分になにか魅力が必要だと思い、起業を始めた。
案外、勉強をしてみると起業も簡単で、会社もすぐに軌道にのり、今ではもう働かなくていいくらいには稼いでいる。彼に、「働かないでいいよ。」と言いたいのだが、彼が安心してくれるような額はもう少し必要かなと思いまだ言えてない。また、メイクやファッションも人一倍に頑張った。
周りからは「雫ちゃんって案外重いんだね。」って言われたが、もう高校時代の後悔をしたくないと改心し、大学からアプローチを再開した。
何事も先制攻撃が大事だと思っていたので、
まず、サークルだ。彼の興味があるものはある程度は理解していたので、彼が入りそうなサークルをある程度リストアップし、しらみつぶしに探し彼の入ったサークルを見つけた。
そして次は、彼の住んでいる場所だ。彼には申し訳ない気持ちもありつつ、彼が親元を離れて上京していることは分かっていたので、大学の入学式の日に、彼の跡をつけさせてもらった。(ストーカではないと言い聞かせている。)そして、その日に彼の住んでいるマンションを、起業したお金で買い取った。
さらに次はバイト先だ。本当は彼に私がお金を貢ぎたいのだが、直接そんなことはできなかったので、彼のバイト先であるラーメン屋に週七で通っていた。(もちろん、彼のシフトの時間を狙って)
ある日、女友達に
「同じバイトすればいいじゃない」
と言われたが、この子は分かってない。さすがに同じ大学、学部、サークル、マンションでさらにバイトまで一緒となったらさすがに彼に気持ちわるがられるんじゃないかと思いできなかった。
「あ、そう。。。。。。。。」この子は、私がすべて計画通りなことに驚いて何も言えないのね‼ふふぅーん‼
そう、すべて計算済みのはずなのだ。
しかし、一つだけ、この私が全く計算できないものがあった。
そう、彼との会話なのだ‼
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