何もしたくない



 ここからは少しくらい話になるので、ちょっと注意が必要かも。


 私は時々ではありますが、何もしたくない瞬間が度々起きる事があります。頻度としてはまぁ……色々と精神的な面が関わってくるので具体的には言えませんが、皆さんはどうですか? そういった事、あったりしますでしょうか?


 これはADHDとは違いますけど、本当に何もする気が起きなくなります。


 朝目が覚めると起き上がるまでにかなりの時間を要する事になる。日課の様に済ませていたスマホのアプリのゲームすら立ち上げず、デイリー消化せずに放置してしまう。


 食欲も湧かず、適当にあるものを腹に詰めて済ませる(薬を飲む関係から、食べないという選択肢が取れない為)。身支度を整えるのも億劫になるけれども、会社に行く事や働くという義務感から何とか済ませ様とする。


 何をやろうにも、どこかに動こうとするにも、何にしても体力や気力を要してしまう。仕事がある場合なら、出勤をする前に心も身体も既に疲れ果てている状態です。


 そんな状態になると、精神的な状態としてはもう大変な事になってしまう。とても自虐的な思考や周りに対してかなり敏感な状態になる為、仕事をしている間は本当に地獄と化します。


 何をやっても自分は駄目なんだなと思ってしまったり、態度が悪かったり働く姿勢に問題のある同僚を見るといつも以上に怒りが湧いてしまい、果てにはちょっとした騒音や声に対しても精神をすり減らしてしまう。


 こんなところにいたくはない、早く帰ってしまいたい。全て投げ出して、今あるものをぶち壊して立ち去りたい。酷く追い詰められるとそんな風にも思えてしまう瞬間がありますが、それでも私は真面目な人間である為か、責務はしっかりと果たしてしまう。


 表面上は何も問題が起きていない様に振る舞い、周りをいつも以上に気に掛け、お客様には態度を見せない様に精一杯の笑顔の仮面を見せつけ、店の事や運営を第一に考えて行動をする。私個人の精神状態のせいで周りに迷惑を掛けてしまう訳にはいかないから。


 ……それでもね。時々は思ってしまうんですよ。調理しながらの包丁を使って首をかき切ってしまう自分や、運転中の私がどこかへ突っ込んでしまったり、はたまた高速道路を走っている瞬間、どこか広い山奥へ急スピードでダイブしてしまいたいとか。


 そうした消えたくなる欲求は何十年も昔から、私の心の底ではいつも燻ぶっており、私が落ち込んだ所で顔を出してきます。やぁ、久しぶりだねと言った気さくな感じに現れてはそうした事をそそのかしてきます。


 私は昔から周りと違う事に興味を持ち、変な言動ばかりをしていた。だからこそ、周りに溶け込めなかったりした事で、いつも疎外感を感じていた幼少期。その頃から自殺願望や自傷行為といった事を何度も繰り返してきた過去もあります。


 自傷行為といっても、リストカットとかそんな事をする度胸は私にはありませんでしたので、せいぜいが髪を引き抜いたり、指の皮を剥がしたり、人には見えにくい足の爪を生活行動に問題が無い程度に剥がしたり等々、今でもたまにやってしまいますが、思春期の私は相当に追い詰められていた事を今でも思い出します。


 ……おっと、話が逸れてしまいましたね、申し訳ございません。今回の話の本筋とは違う内容になりつつあるので戻させて頂きます。


 とにかく気力が起きないと何もする気が無くなる。休みでも何も出来ないし、片付けも出来ない。洗い物も出来ないから使った食器がシンクの中で山積みになり、洗うはずの洗濯物が床に散乱をし、ゴミも捨てられないから纏めたゴミが部屋に置きっぱなしになる。どんどんとそうした状態が積もりに積もり、人が住める様な環境ではないゴミ部屋と化していく。


 何とかしなきゃと思っても、自分の中にそれ以上のゴミを抱えてしまっている為、そうしたゴミや現状を片付ける事が出来ないし、それに何から手をだすべきか分からなくなっている。


 まぁ、精神的にまともな判断が取れなくなっているからこそ、ゴミ部屋が出来上がるのだと思います。こうなると好きな事をやる気力すら湧きません。昔は好きだった事も何も出来なくなってしまいます。


 だけど、それでも。酷い精神状態でも止めない事が一つだけあります。それは本を読む事。そしてこうして物語を書いていく事。


 私が物書きをする様になってから20年近くは経ちますが、飽き性で投げ出しがちな私でも、これだけは今まで投げ出した事が無いんです。少し期間は空いたとしても、やっぱりここに戻ってきてしまう。


 それだけ愛着のある、自分の好きな本の世界。私を未だに現世に留めてくれているこの大好きなコンテンツに私はありがとうと言いたいです。これがあるからこそ、私は今日もこれからも生きていけるのですから。


 今でも何もしたくないと思っていますし、全て投げ出したい心境には変わりありませんが、それでも私は今日も頑張って生きていこうと思います。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る