麺娘

ササキアンヨ

始まりの終わり



「せい! せい! めん! めん!」


 朽ちた道場内でひたすらに正拳突きを打つ少女がいた。慈母のような目つきで少女を見守るのはいまにも天へ召してしまいそうな老婆であった。事情を知らぬ者には少女の祖母だと映るだろう。けれど、老婆と少女にスープの繋がりはなかった。


「強くなったねぇ……温玉うどんや」


「でしょ!? お母さんが捏ねてから、12年。ついにここまで来たのよ。お母さんはアタシの成長を見届けなきゃいけないの。……ね、そうでしょ?」


 激しい運動を行ったせいか、鼻を優しくくすぐるようなスープが少女の玉のような肌から湧き出ていた。ふんわりとした純白の髪は軽くウェーブがかかり、肩の下辺りまで流れている。えも言われぬ雰囲気が立ち込め、老婆は彼女を初めて創造したときのことを思い出す。


 少女の名は温玉うどん。老婆が亡き息子の墓前に備えた際に命が宿った、いわゆる麺娘めんむすめである。彼女たちは破格の運動能力ならびに固有の特殊能力を持っており、その存在自体が奇跡だ。優れた麺娘を保有している自治体はそうでない自治体と比べて、数十倍の生産力がある。


 ならば、麺娘をどんどん殖やせば高まるのではないかと考えるかもしれないが、そう簡単な話ではない。只人が調理した場合はうどんなりラーメンなり、通常の料理が出来上がるだけである。そうでなければ、人々は麺類を食らうことが出来ず、文化そのものが衰退してしまう。


 その事態を危惧した【最初の麺娘】は彼女が支配した人間たちに祝福ギフトを施した。麺娘を作るには強力な想いが必要で、それは信仰心あるいは愛情であると。そのおかげで、現代を生きる人々は麺娘がいる・いないに関わらず、純粋に麺料理を楽しむことが出来る。


 もちろん、人間というのは愚かなものだ。【最初の麺娘】が想ったこととは裏腹に、麺娘を軍事力として創造しようとした政治家は枚挙にいとまが無い。わざと争いを起こし、その地に住まう人々の憎悪・憤怒・悲嘆を込めた麺娘を作った。しかし、その企みはたいてい当の本人たちによって覆される。どんな想いが込められているにせよ、麺娘は絶対的な光の存在であるのだ。


「アタシはまだまだお母さんに恩を返せていない! 学校に行かせてくれて、かわいい洋服を着せてくれて、美味しい食事を毎日作ってもらった。誕生日には生まれてきてありがとう、ってケーキを食べさせてくれた。それなのに、アタシと来たら劣等生で……国からの補助金もごく僅か」


 少女は泣きじゃくるように声を上げ、道場とはまるで異なる綺麗な深紅の胴着をスープで濡らした。台所は汚くても、料理だけは清潔たるべしという料理人の心意気ではない。少女への愛情がもたらした老婆の労働の成果である。


「いいんだよ、温玉うどん。あんたが人間でなくてもスープが繋がっていなくても、そんなことは関係が無いんだ。あんたは私の娘さ。かわいい娘を可愛がるのは、私に与えられた祝福なんだよ。お金なんて無くても温玉うどんからは大切なものをいくつも貰った。それだけで充分さ」


「お母さん…………アタシも幸せだったよ。お母さんとこれまで一緒にいれてよかった」


 その言葉が届いたのか、そうでなかったのか。それは誰にも分からない。老婆は既に事切れていた。老婆はようやく40になろうかというほどの歳だ。只人が麺娘を捏ねてしまった代償が払われることになったのである。温玉うどんは軋む板を踏み、老婆の元へ歩いてその手を握る。親友のイカ墨パスタに起こされるまで、彼女は朽ちた道場で数日を過ごしたのだった。



 4年後。彼女はところどころに大穴が空いた道場の中心に正座して【麺刃船】メンバーシップへの配属命令が書かれた書類に涙を落としていた。【麺刃船】メンバーシップとは世界麺娘協会……WeNA(World existence Noodlegirls Association)が保有する執行部隊のことである。卓越した戦闘能力を以て戦争を鎮静化するために作られた部隊で【約束された勝利の麺】カレトブルッフと呼ばれていた時期もあるのだが、なんか恥ずかしいからといまの隊長が変更したのだ。


「あら、泣くのは早くってよ、お嬢さんバンビーナ。貴方がわたくしたちの仲間になるかどうかはこれから決まる。お分かりかしら?」


 喪服の如く黒いドレススカートを着た女性が挑発するような艶然とした笑みを浮かべる。左目の下のセクシーな泣きぼくろと相まって、蠱惑的であった。


 露出した肩に漆黒の髪を垂らす彼女は【麺刃船】メンバーシップの一級船員で、命令書を持ってきた人物だ。4年を経てもほとんど胸部が成長していない温玉うどんからすれば、羨ましくなるほどに大きいバストの持ち主である。


 けれど、激しい運動に胸は邪魔になる。それでも一級船員になっているということは、彼女はそうとう強い固有能力を有しているからに他ならず、身体能力はさほどではない……と温玉うどんは考えを巡らせる。


「アタシがお嬢さんバンビーナだったら、あんたは熟女カタメンよ!」


「ふぅん、生言いますわね、お嬢さん! わたくしはカルボナーラ! 【麺刃船】メンバーシップ最優と謳われた麺士バトルメンですってよ!」


 カルボナーラの袖口から炭のような粉が猛スピードで噴出される。搦め手による攻撃が読めていた温玉うどんは最小限で躱し、コシの入った強烈なパンチを繰り出す。鳩尾に叩き込んだ拳からは水を含んだ小麦粉のような感触が伝わり、吹き飛んだ。


「っ!?」


 温玉うどんの肉体が、である。宙を舞う彼女であったが、カルボナーラの攻撃は喰らっていないはずだった。走った衝撃だけで言えば、屈強なラーメン屋の店主のカミナリに匹敵するのではないか。空は砕けて地は割れて、百戦錬磨のクレーマーが一瞬で萎縮してお客さんがその痛烈さをTwitterに上げて嘘松呼ばわりされる……そんな素晴らしい一撃だった。


 空中で一回転した温玉うどんは天井を跳ねて再度、攻撃を仕掛ける。しかし、何かに引っ張られるように減衰した拳はカルボナーラの細腕にやすやすと受け止められてしまう。体躯は劣るとは言え、温玉うどんのパンチは渋谷区の覇者である汁無し担々麺や荒川区のゲーミングラーメンに認められたほどの強さだ。優しい卵の味からは想像も出来ないほど、重い攻撃なのだ。


 カルボナーラは弄ぶように温玉うどんの手を取り、投げ飛ばす。幾度繰り返そうとも、ほとんど同じ動きで彼女は地に伏した。ここが戦場なら既に5度は殺されている。その事実を受け入れた温玉うどんは茹だった脳をフル回転させる。


 そもそも温玉うどんはこれと言って特徴の無い麺士だ。少し奮発したくなったお金が無い学生か食の細い子に栄養を摂らせたい場合でしか食べる者がいない麺類……それが温玉うどんというものだ。彼女の育て親が息子の墓前に備えたのも、彼がひどく病弱であったためだ。その名を冠す彼女が強いわけがなかった。


 だからこそ、温玉うどんは自らを鍛えた。中華麺の色を染めるかん水のように、喰った者の歯を砕く蕎麦ぼうろのように。近所の小学校の運動場を走り回り、負荷の高い筋力トレーニングをした。犯罪者ならばどれだけ殴っても構わないと、色んな人の話に耳を傾けて悪を誅した。


 その弛まぬ努力で生み出された高い評判が【麺刃船】メンバーシップに届き、この場が用意された。不利に陥ることなんて予想出来ていた。だからこそ、温玉うどんは冷静に戦場を見つめている。朽ちた木製の床を跳ね回りながら、一見無駄とも思える攻撃を繰り返しては頭の中で計算を走らせている。


「この程度かしら!?」


「まだ、まだ!」


「往生際が悪いのですわね、お嬢さんバンビーナ。でも、貴方の攻撃はわたくしには届かない。その理由を見つけないことには意味が無くってよ!」


 余裕のある表情のカルボナーラ。ぼよんぼよんと胸が跳ねているが、まるで痛みを感じていないようだ。クーパー靭帯まで小麦粉で出来ているとでも言うのか。少しだけイラっとしたが、温玉うどんの攻撃にブレは無い。モチモチとしているが、噛むとすきっと千切れるうどんのようなヒットアンドウエイであった。


「アタシはお嬢さんバンビーナじゃない! 優しいお母さんが作ってくれた温玉うどん! 粘り腰こそ、アタシの武器よ!」


 その言葉通り、カルボナーラは優雅なダンスを踊るが如く戦っているのに対して、温玉うどんは獣のように猛然と喰らい付く。才能があった上で努力を重ねた麺士とは違い、彼女には何もかもが足りていなかった。だからこそ、人一倍努力の価値を知っている。


「ハァァッッ!! せい! めん!」


 空中でありながら、コシの入ったパンチが風を切る。空間を裂くが如き裂帛れっぱくの気合はついにカルボナーラの顔面を強く打ち据えた。ダイラタント流体であっても、粉砕するような非常に破壊力のある攻撃であった。カルボナーラが三級……あるいは二級麺士であれば、死んでいたかもしれない。


「くっ!!」


 温玉うどんの拳が裂ける。自身のパンチの威力に耐えきれなかった? いや、そんなわけがなかった。麺娘の皮膚・筋肉・骨は頑強で、持っている身体能力に比例する。致命打を全く与えるつもりがなかったと思われるカルボナーラが、思わぬ攻撃を貰って反撃した? ……その程度の心意気の持ち主が【麺刃船】メンバーシップの幹部であるはずがない。


「そういうこと。戦闘開始する直前、あんたが袖から放った炭みたいな粉。あれは砂鉄ね。砂鉄に磁力を込めて、あんたはアタシの攻撃の威力を下げた。いま、アタシの拳が裂けたのは空中を漂う砂鉄に思い切り、アタシの肉体がぶつかったから。違う?」


 カルボナーラとは炭焼きのパスタを意味する。麺娘の固有能力は同じカルボナーラから生まれたものであっても、能力が異なる。ゆえにたいていが初見殺し。だから、最初に投げたっきりで以降は全く使わなかった黒い粉の怪しさと状況を見ていれば考えられる答えだった。


「見抜かれるとは思ってなかったですわね。でも、それに何の意味があるのかしら? この道場で戦う限り、磁力操作に対抗する策を用意することは出来ない。そうでしょう?」


「それは逆。あんたの能力は周囲に金属があって、初めてその真価を発揮する。ボロボロの道場でごめんね? 木の板だらけ、釘があったところは壊れて穴になってる……こんな場所で戦うためには多少不自然でもあんたは最初に砂鉄を撒くほか無かった。たぶん、あれはあんたがこの道場の外観を見てから用意した苦肉の策。効果範囲からして、砂鉄のストックは無い」


「……やりますわね。あれは近くに小学校があったから、その運動場でなんとか探してきたもの。鉄分を多く含むモノはある程度探知が出来るのですが、あの程度しか集まりませんでしたわ。ストックが無いと考えられた理由、もうひとつあるのではないかしら。よろしくて?」


「さっきのパンチだって、砂鉄が多く浮遊している序盤であれば減衰出来たはず。つまり、アタシが何度も攻撃した……あんた基準で言えば砂鉄がオートで反応しない程度の弱い攻撃になるのかな。それが空間を往復することで、砂鉄を減らしていった」


素晴らしいブラボー!」


 カルボナーラが喝采を挙げる。そうして、右手で印を作る。小指と薬指を手のひらからパスタ一本ぶんの隙間を開けて畳み、中指と人差し指を立てた。麺娘が持つ固有能力を特化した空間を展開するのだ。


「最後の試練ですわよ。温玉うどん、貴方はここで自身が小麦粉の塵と消えようと構わないという覚悟を以て臨んでいるかしら?」


「もちろん!」


「良いですわ。貴方がこれを超えられるならば、【麺刃船】メンバーシップに幹部待遇で迎えましょう。わたくしも久々に本気になってしまいました」


 空間がひりつく。これまで温玉うどんの視界では捉えられなかった砂鉄が高速で振動し、只人の視力でも分かるようになってきた。


麺域絶化ディメンション・スタート炭焼き職人の贋作フライング・サンプル


 麺娘という存在は人智を超えたものだ。その多くは科学では説明の付かないエネルギーを運用し、その瞬間、彼女たちがいる空間ではあらゆる法則が捻じ曲げられてしまう。絶対を壊す存在。絶対のルールを相対化させる生命。それは世界の在り方そのものに干渉しているのではないかと言われているほどだ。


 麺域は彼女たちの世界を相手に押し付ける。麺域を背負った麺娘は正真正銘、世界最強。カルボナーラは砂鉄を操作する。先ほどまでは自身に迫る拳にマイクロサイズの砂鉄を纏わせ、スピードを落とした。そして、自身の反応速度を超えた攻撃にのみオートで反撃するようプログラムしていた。


 それを解除し、彼女は全開で攻撃を発する。カルボナーラが定義する最強の麺域絶化殺し方は発散。自身の周囲に存在する金属を超高速で外へ移動させるというシンプルなものだ。麺類の中で素うどんが一番好きだというやつは信用出来ないが、麺娘の能力は単純であるほど強い。


 パスタにしか見えないエネルギーが周囲を包み込む。外からこの戦いを観測していれば、つるつるとした細い糸で繭が出来ていくのが分かっただろう。このエネルギーによって、麺士たちは自身の経絡麺を巡る麺域を世界に表出する。麺域を出せるか出せないかで単なる麺娘と麺士は分けられる。


 温玉うどんが試されているのはここだった。麺域絶化に対抗する術は麺域絶化しかない。彼女の能力が低いことはこく軍政府の調べで支給される補助金が少ない点を知ってさえいれば、容易に分かる。本来、温玉うどんに勝ち目は無い。けれど、カルボナーラは半ば確信めいた予感があった。彼女ならば、この必殺の麺域を打ち破れると。


 カルボナーラはチーズ・パスタ・黒胡椒・豚肉・鶏卵の5要素で構成されている。彼女の能力はそのうちの黒胡椒に該当するものだったわけだが、それはつまり素のパスタの5倍強いということである。


 温玉うどんは温泉卵・出汁・うどんの3要素だ(彼女よりも強力な温玉うどんであれば、葱・海苔などを有している場合もある)。素うどんより3倍の力しか持っていない温玉うどんが勝てる確率はほんの僅かだ。てぼが麺を通さず、湯切り出来るのは麺の太さがてぼの編み目よりずっと大きいからだ。カルボナーラの予感は麺がてぼの網目を突き抜ける可能性ほどの話でしかなかった。


「(えぇ、分かっていますわ。わたくしの麺域絶化が発動した瞬間、彼女の体は穴だらけになって大量の血液が溢れて死に至ることを。でも、良いではありませんか。麺士として高みに至るためには時には無茶な賭けも必要なのですわ)」


 カルボナーラは強い。【麺刃船】メンバーシップ最優と呼ばれているのは確かだ。けれど、船長にして最強のクールビューティー、蕎麦には勝てない。最凶の猛犬、二郎インスパイアとはマトモな勝負すらさせてもらえない。最悪の船医、血染めの蒙古タンメンとは相対すだけでも肛門が痛くなってくる。


 温玉うどんは最強の麺士を目指している。それが如何に果てなき荒野であることをカルボナーラは伝えたかった。しかし、言葉で伝わるようなものではない。命の奪い合いでしか、表現出来ない。それこそが麺士。そのような修羅が世界平和を掲げるのはおかしな話だ。けれど、彼女たちは愚直にも信じ続ける。【最初の麺娘】が作りたかった理想の楽園を作るために。


「先手必勝!」


「後手必殺!」


 先に仕掛けたのはもちろん、カルボナーラだ。彼女はフルパワーで麺域絶化させ、床に落ちた砂鉄を隆起させる。砂鉄は音速を超える弾丸となり、温玉うどんを貫く……いや、温玉うどんはその弾丸を皮膚で受け止めていた。皮膚は大きく抉れるが、穴が穿たれることはない。


 温泉卵とは通常の半熟卵とは逆に白身が柔らかくなり、黄身が硬くなるもの。これが、彼女の固有能力にして麺域絶化。麺娘が通常有しているはずの頑健な皮膚をすべて只人と同じ脆さにまでダウングレードする。その代わり、すべての力を右手・右腕・右肩に集中させ、バリカタを超える硬さのあるパンチを行う。全くガードしていない脇腹に、胸に、左足に、無情にも穴は空く。その痛みに歯を食いしばる。


 麺域絶化ディメンション・スタート太陽の如き湯に独りロンリー・サン・ダブルス・エッグ。渾身の力で相手を殴り付ける。ただそれだけの能力だ。だが、さっきも言ったように麺娘の能力はシンプルであれば、あるほど強い。カルボナーラが最後に目にしたのは温玉うどんの真っ直ぐな目付き。朽ちた道場が真っ二つに割れ、壊れかけの壁は完全に崩壊し、天井には大穴が空いており、青空が見えている。


 大の字になって倒れるカルボナーラ。膝を突く温玉うどん。カルボナーラは骨が何本も折れているだろうし、筋肉でズタズタだ。けして、無視していい怪我ではない。しかし、それ以上に温玉うどんが限界であった。試合にも勝った。勝負にも勝った。けれど、死んでしまえば意味が無いのだ。


「衛生兵!」


 カルボナーラが外から人を呼ぶ。看護師たちがわんさかと飛び出し、傷付いたふたりの麺士を治療していった。輸血スープおかわり、食べられる縫合糸替え玉で縫われた傷は瞬く間に治療されていった。顔面が大きく腫れ上がっているカルボナーラにしたって、似たような有り様だった。


「ようこそ、温玉うどん。貴方は今日から【麺刃船】メンバーシップの一級船員ですってよ。明日からさっそく、仕事ですわ。ユーラシア大陸でラーメン戦争が勃発する。わたくしの課せられた仕事はただひとつ」


「両陣営が抱える子供たちを全員無垢なまま連れて帰ること。……幹部待遇って、もっと良い待遇になると思ってたんだけど」


「わたくしたちは常に人手が足りないのですわ。温玉うどん、貴方を二番隊副隊長に任命いたしますわ。隊長はわたくし。では、さっそく向かいましょうか」


「了解!」


 麺士としてふらっと立つ。自分が背負っている責任は多い。でも、お母さんが育ててくれた命を無駄にすることは出来ない。例え戦場で果てることになったとしても、後悔は無い。


 何故なら、少女はいま物凄く幸せだったのだから。

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