第2話
「ごちそう様でした〜」
「ごちそう、さま」
俺達はご飯を食べ終わり食器を片付けた。
しかし、ここで大きな問題が起こる。
そうお風呂の順番である。
これどちらから入るべき〜!?では、聖香に聞こうと思うがいきなりそれは変態すぎない〜!?困った……。
しかしお風呂に入らないわけにはいかないだろう。いや、俺は良いが聖香に申し訳がない。聖香だってれっきとした女の子なのだ。
自然体で、当たり前かのように、堂々と―――。
「聖香〜、お風呂先入って良い?」
「ぁ、」
「ごめん、ごめん、ごめん!俺が入った後なんて嫌だよな」
ですよね〜、男が入った後のお風呂なんて嫌なはず。当たり前のことだった。
「ち、違う……」
違うらしい。
「ん?」
「一緒に、はい、ろ?」
は?、いやいやいやいや、それはヤバくない!?アウトでしょ、アウト!
「い、いや、それは無理!」
「あ、ぁ、ごめんなさい…………。
―――もう一人にしないで―――」
微かにけれど、しっかりと俺の耳は捉えた『一人にしないで』と聖香の心の悲鳴を。
聖香に先程の『それは無理!』この言葉はどう届いただろうか?
羞恥?違う。そんな意味には聞こえなかったはず。きっと聖香には……。
―――拒絶―――
そう聞こえたはずだ。俺は何も知らないけど、聖香の過去も今もわからないけど。確かなことがある。それは聖香が『支え』を求めてること。彼女は自分の居場所を求めてる。
「ごめん、良いよ一緒に入ろう、兄妹水入らずだな!!」
「う、うん!」
彼女の顔に少しだけ、ほんとに少しだが笑顔が浮かんだ、そんな気がした。
脱衣所へ向かい服を脱ぐ。
「―――」
聖香が服を脱がない。
「どうかしたか?」
まさか!?この、俺の美ボディ(腹筋が若干割れてるだけ)に惚れた!?
っていうのは冗談……。なんか悲しくなってきた。
「脱がして……」
「なんだ、そんなことか」
俺は聖香のワンピースを脱がせる。
腕細っ足細っ!!てか白っ!?美脚やな。
平然を装い服を脱がせたが俺も健全な男の子なわけで。しかし、俺は聖香のお兄ちゃんであるとマイ・ハートに誓ったのだ!!
『ガラガラ』とお風呂場の扉を開ける。
家のお風呂場は広いため2人で入っても全然窮屈ではなくむしろあと2人は入れそうであった。
「お兄、ちゃん、洗っ、て……」
おいおい、マジで言ってんの?
俺の理性飛ぶが?
「おう、任せとけ」
俺はシャワーを手に取る。
「聖香、洗うぞ」
「う、ん」
シャワーを聖香の純白の長髪にかけると髪が濡れて水滴が照明に照らされて発行しているようにも見える。
手にシャンプー出し軽く泡立てる。
聖香の頭皮に染み込ませるように揉み込む。全体的に洗えたと思ったらそのままその泡を髪の毛の先の方へ。
十分にシャンプーで洗い終わったので水で泡を流す。次にトリートメントを取り出して毛先から髪の毛に馴染ませる。
少し時間を置いていた染み込んだなという所で再び水で流す。
「顔もいくぞ?」
「わ、わかっ、た」
俺は洗顔用の泡を手に出し聖香の顔も洗っていく。よし、こんなもんでしょう!
「聖香どうだ?」
「う、ん、良、いよ……体、もお願い…」
Oh……神よ。我が妹は我から理性を消し去ろうとなさる。
「りょーかいです!姫様?」
イタズラっぽく笑いかける。
「、ん」
姫様の言う通りに洗ってやりますか。
先に背中側からタオルに付けたボーディソープを泡立ててゴシゴシと洗ってやる。
「前、はちょっと……」
「……イヤッ!」
あ、はい。自分との戦いである。理性君頼んだよ。
聖香の体を洗うため前へ周る。
たまたま、視線が向かった聖香の胸には発展途上の双丘があった。
洗い残しがないようにと入念に洗う。
そして、脚先から女性器へ向かって体を洗っていく。
最後にシャワーを手にとって体に泡が残んないようにお湯でしっかりと洗い流した。
「おし!お風呂入っていいぞ!」
「ん、」
聖香は浴槽へ『チャプン』と入って気持ちよさそうな顔をする。
俺も先程、聖香にしたように自分の顔と髪の毛、体を洗っていく。
そして洗い流したあと、浴槽へ入る。
自分の家ながら思うことがある。
お風呂広くね?と。ほんとにお風呂広いな。
「気持ち〜〜」
「……」
聖香の顔を見てみると少し赤みがかっていた。のぼせてね?
「聖香大丈夫か?お風呂入りすぎたんじゃない?」
「だ、大丈夫……」
「そうか?」
「う、うん」
「そろそろ出るか!」
「ん、」
浴槽に浸かってしばらくしたあと体が温まってきたので出ることにした。
「あ、服どしよ?」
「ん、」
テクテクと聖香がリビングの方へ出ていき何かが入った紙袋を一つ持ってきた。
中を見てみると、下着上下とショートパンツ、聖香が着るにしては少し大きそうな服が一着ずつ入っていた。
「お
「そうか、明日買いに行こーな!」
「わか、った」
俺はパジャマ代わりのジャージを着て出ていこうとすると視線を感じた。
「あぁ、わかってるよ」
なんとなく視線の先でしてほしいことがわかった。
お風呂に入る前とは逆に俺が聖香に今度は服を着せてあげる。
……。やばい、可愛すぎる。破壊力が高い。ちょっと理性君息してる〜?
「ちょっとトイレ行ってくるね!」
「うん……」
俺は少し早足でトイレの向かう。
『バタン』とトイレのドアをしめて鍵をかける。
「やばいよ、今日はとんでもな一日だったな……」
俺はトイレに来る途中で取ってきたスマホで母さんに連絡を送る。
『いきなり美少女居てビビったよ。
破壊力高すぎ。』と。
――――――――――――
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