人物紹介②

 今回は主人公キサラが地獄で出会った人物達の紹介です。


 天界の神々は人間の強い希望や欲求から生まれる超生命体ですが、地獄の住人は全員が元人間です。地獄では罪人を裁くだけでなく正の方向へ導かなければならないので、元人間の方が相手に寄り添えるだろうとの神の配慮です。

 ちなみに徳の高い人間は死後に修行を積んで魂の格を更に上げることによって、神の末席に迎えられるケースが稀に有ります。(前作に登場した最強の管理人、元気なお爺ちゃん草薙クサナギヨウイチ氏は天界へ昇った後に軍神と成りました)


 地獄の統治者の上司は神々を束ねる天帝であり、天帝の上には至高神が存在します。

 【ランク】地獄の統治者 = 天界の神々 < 天帝 <<< 至高神




◆トキ(24)◆


 174㎝、自己申告では飛脚。抜群に脚が速い。

 日に焼けた小麦色の肌と白い歯が眩しい明るい青年。整体が特技。

 女性のおっぱいが大好きな一般的な男性かと思いきや、シスイ曰く「破滅の気を背負っている」そうな。今作品における闇墜ち候補生。


 訪れた街で熱病に感染し、高熱で意識不明の重体となり魂が地獄へ落ちた。

 地獄で熊に追われている最中にキサラと出会い、その後は気の合う友人のような関係に。

 現世へ無事に生還して一旦キサラ達と離れたが、物語の重要人物なのですぐ再登場することになる。

 現段階では謎だらけのキャラクター。




◆シスイ(享年19)◆


 181㎝、次期地獄の統治者。本名はミズキ。

 桜里オウリ兵団士官学校を主席で卒業した凄腕の剣士。通常新兵は地方警備に回されるのだが、上層部から期待されて彼は始めから王都勤務だった。

 初陣のカザシロの戦いでは、部下二十人を従える小隊長に抜擢された。しかし退却する味方を逃がす為に自分がしんがりを務め、敵兵に斬られて瀕死の状態で地獄の第一階層へ落ちた。

 地獄でも生者の塔へ走る味方を庇って管理人と相討ちし、そこで完全に死亡した。

 口数が少なく冷たいと誤解されやすいが、仲間思いの優しい青年。


 非常に美しい外見をしており女性と間違われることも有るが、性格は男性的。エナミにアプローチを掛けて落としたのはシスイの方。攻めキャラ。

 たまたま好きになったエナミが男性だっただけで、男色という訳ではない。ただし女性にはモテ過ぎて、しつこくされた経験から苦手意識を持っている。


 長らく地獄に貢献してきた統治者とミユウを解放してあげたくて、次期統治者を目指す。その為にエナミと完全に決別しようと考えたが、茨の道でもシスイと共に歩もうとするエナミの想いを聞き、自分も覚悟を決めた。




◆ミユウ(享年26)◆


 179㎝、統治者の従者。本名はサーシャ・グレンデール。

 イザーカ国の貴族の家に生まれる。兄弟の誰よりも優秀であったが、女装が趣味という一点で家族から拒絶され、強制的に軍へ入隊させられた。

 軍でも才能を発揮し、精鋭の重装歩兵部隊(!)の中隊長となった。


 現世時間で六十年以上前。イザーカ国は宣戦布告をせずに、大量の軍船で兵を輸送して桜里オウリに侵略戦争を仕掛けた。

 しかし当時桜里オウリと同盟関係にあった州央スオウが騎馬部隊を派遣し、イザーカ兵を食い止めた。

 部下と共に桜里オウリの領土へ上陸したミユウは、州央スオウ騎馬部隊に敗れて戦死した。


 死亡したミユウは地獄に落ち管理人となった。その際に知り合った地獄の統治者(マホロ)の孤独に触れ、彼に恋心を抱く。

 管理人の任が解かれ、現世で犯した罪の清算が済んだ後もマホロの従者として付きまとっている。


 黒いドレス姿で一見華奢に見えるが、元重装歩兵だった為、実はえげつない筋肉が付いている。怪力の持ち主でもある。

 本気モードに入るとフルアーマー姿に変化する。つまりドレス姿の時は手を抜いている状態。

 女装が好きなだけで性格はオラオラ系の男性。でも恋する相手は同性。いろいろとややこしく、彼と付き合いが浅い内は混乱する。

 好色で、二年前は地獄に落ちたシキとも関係を持っている。行為自体は同意の上だったが、シキが嫌がることまで積極的にやってしまい恨まれている。




◆地獄の統治者(享年38)◆


 172㎝、現地獄の統治者。本名は篠宮シノミヤマホロ。

 生前は天才軍師。桜里オウリの北に位置するアカツキの国出身。

 いくさでは負け知らずであったが、病に倒れ妻と四人の子供を残してこの世を去った。


 彼もまた瀕死状態の頃は地獄の第一階層へ落ちたのだが、そこで出会う魂を次々とスカウト、適材適所に配し強力な戦団を形成し村をも築いた。マホロの采配でそのエリアの管理人は一掃され、新任者もまた倒され、誰もが生者の塔へ簡単に辿り着けるようになってしまった。

 マホロ自身は現世へ生還せず地獄に残り、築いたコミュニティを寿命が来るまで守り続けるつもりだった。一人では戦えない弱き者を見捨てられなかったのである。


 秩序を重んじる至高神がこの事態を良しとせず、命令を受けた当時の地獄の統治者が自ら赴き、マホロの魂を刈り取ってコミュニティを破壊した。これによって、マホロを慕い彼の元へ集った沢山の魂が下の階層に落とされた。

 マホロは大いに嘆いたが地獄と相性が良かった為、当時の統治者の勧めを受けて後継者となる道を選んだ。より多くの傷付いた魂を救えるようにと。


 ミユウから愛され、彼もまたミユウを愛しているが、永久に地獄を見守ることが自分の使命だと考えていた彼は、ミユウを自分から離そうとしていた。

 しかしシスイに諭され、私人に戻りミユウと本気で向き合う決意をする。


 天界の神々からも高く評価されているマホロは、代替わりした若き天帝から兄のように慕われている。




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(キャラクターのビジュアルチェックは⇩からどうぞ)

https://kakuyomu.jp/users/minadukireito/news/16818093087690607231



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