第5話


そ、そんな。やっと、やっとお兄ちゃんに会えたのに、


それに、今度こそ、今度こそ謝まって、前みたいに今よりも小さい頃の時のように幸せになりたかったのに!!


「あーあ、あー、」


後悔の叫びが止まらない。


「あーーーーー!!」


叫んでも、叫んでも変わらないのに私は叫び続ける。


そして、そこに走って幼馴染の春さんがやって来た。


だけど、春さんは泣き叫んでいる私を無視して、お兄ちゃんの方に向かった。



「そ、そんな。優くん。」


「う、う、うわぁー」


春さんも泣いた。来て、泣いていた。


私も泣きつづけた。春さんが完全に居ないかのように


________


そして、しばらく泣いて後悔が止まったあと私は冷静になり、春さんがどうしてここに居るのか聞いた。春さんならもう私のことはどうでもいいだろうし、お兄ちゃんのことで泣いていたことも意外だった。春さんならお兄ちゃんの死を笑いそうだし、


すると、どうやら春さんも同じだったことがわかった。




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