第4話
義妹視点
目が覚めると、そこは懐かしい高校生まで居た部屋だった。
着ている格好も当時愛用していたパジャマで、
そして肌や体も明らかにさっきまでと違うと気がついた。
携帯を使って時間や年を調べるとやっぱりとそうだと気がついた。
カレンダーを確認する。
「・・・」
そういえば、このときお兄ちゃんは一週間くらいどっかに行ってた・・・
私は急いで、お兄ちゃんの部屋に向かった。
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1話の出来事
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前の時代で春さんから高校2年生の時に亡くなったと聞いている。
「辞めろ、辞めてくれ」
「お兄ちゃん」
思わず聞いてしまった。前の世界の私は1週間家にいなかったお兄ちゃんを一切気にすることもなく、帰ってたことをうざいとすら思って居た。
だが今更あの時から完全にお兄ちゃんは私への関わりを最低限になり、見るからに気力も失って居た。
「・・・それより、学校行かないとだろ」
私は、私は・・・どうして、どうして何も気が付けなかったのだろうか。
「・・・さっきからどうして泣いて居るんだよ」
「・・・」
どうしよう、お兄ちゃんに起きたことを言うべきか・・・それよりどうして、どうしてもっと事件が起きる前に起きれなかったの?
いや・・・お兄ちゃんからしたらそれがきっかけで雪さんと出会えたようだし・・・
「・・・本当にどうしたんだよ。頭が痛いのか?それともまた俺が何かしたとか聞いたのか?」
心配してくれている。
どつして、こんなに優しかったのに、私は指紋だけで、信じられなかったのだろうか・・・
「・・・もういい加減にしてくれよ。さっきのもだけど、急に意味がわからない!俺のことずっと嫌ってた癖に」
その通りだよね。ごめんね。
「・・・お兄ちゃん、」
「・・・なんだよ・・・」
申し訳ない気持ちで一杯だけど、でもやっぱり、大好きなお兄ちゃんに会えて気持ちが抑えられなくなって居る。
「お兄ちゃん・・・ごめんね。今まで信じてあげられなくて」
「はぁ??何を言ってるんだよ。今更」
「私は、お兄ちゃんに酷いことを沢山して孤独にさせてしまった。だけどもう一人にしないから」
「だから、!!辞めろって!!何なんだよぉ!!!」
「まって、辞めて、お兄ちゃんなにを!!」
お兄ちゃんは部屋に窓から飛びおりようとする。
「ごめん、雪。やっぱり俺は無理だ。死後の世界で土下座するから」
「辞めて、おにぃーちゃん!!」
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