第二章
忘却の都〝ノア〟
村では、森の木を利用した簡易的な住まいで生活をし、主に森で採れる木の実や果実、そして村の側で田畑を耕し野菜を作り食べた。他村との交流は殆どない。旅人や冒険家が時折やってくるくらいだ。
ノアの祖父である長老は寛大な男だったが、村人の中には旅人に対して冷たい反応をする者もいた。
「なあ、こんな得体のしれないやつ、村に連れてくのはいいけど誰かに見つかったらどうすんだよ」
タテガミはかなりひやひやしていた。
「お爺ちゃんなら大丈夫よ」
茂みに隠れて辺りを伺う。このロボットは私達に危害を加えない。ノアは本能でそうわかっていた。お爺ちゃんなら大丈夫。喜んで迎えてくれるはず。
タテガミが注意深く辺りを探る。
「よし! 今だ!」
茂みから飛び出すと、一気に屋敷へかけ込む。突然得体のしれない物体と一緒に転がりこんできた孫達を見て、長老は声を震わせる。
「な、何じゃ! 一体何の騒ぎじゃ」
「あっ、お爺ちゃん、ただいま!」
「と、と、とにかく、奥へ連れていけ……」
長老はノアを目に入れても痛くないほどかわいがっていた。その孫が照れくさそうに笑いながら怪しい塊を担いで横を通り過ぎていくのを、唖然としながら目で追いかけた。
「お招きいただき、ありがとうございます」
奥に運ばれたロボットは、頭をガタガタ揺らすと挨拶した。
「こ、こやつ、話すのか? いや、わしは招いちゃおらんが、しかしここまで見た目の異なる者に出会ったのは初めてじゃ。これは一体どういうことじゃ」
「森で拾ったのよ。空からふってきたの」
「ふってきたのではありません。落ちたのです」
「どっちでもいいよ。それでね、ノアの都とカノンの民の祖先を知ってるって言うの! だから連れてきちゃった」
「なんじゃと⁉ 俄には信じられんがもしそれが本当ならばものすごい発見じゃぞ」
ノアが森での出来事を順を追って説明すると、長老はノアの横に確かに鎮座しているロボットを見ながら「信じられん」とくり返していたが、その表情はむしろ信じきっているように見えた。
ひたすら相槌を打ちながら「それで?」と聞き直している。
ノアの想像通り、お爺ちゃんはすっかり『冒険家』の顔になって、ロボットの話に夢中で聞きいっている。
「ねえもういいでしょ、さっき聴かせてくれた音楽をお爺ちゃんにも聴かせてあげて」
「音楽?」話の長いのにうんざりした孫がそう切り出したので、長老は話をやめた。
タテガミは机の上に座ると、長老の反応を楽しみに足を揺らした。
「ミュージック、カノン、再生」
ロボットの目がチカチカと光り、カノンの美しい旋律が再び流れ始めた。ノアとタテガミがここへ戻る途中、思わず聞き入って涙を流したあの音色だ。
その旋律が今は屋敷の中に響き渡る。長老はその音を耳にした瞬間、瞳を見開いてむさぼり聴くように全神経を集中させると、ピクリとも動かなくなった。
音が鳴り止む頃には、その場にいた者全ての頬に涙が光って筋を引いていた。
「また泣いちまったぜー。全く何なんだろうな」タテガミが鼻を啜る。
長老は息をするのも忘れていた。大きく息を吐き、ようやく口を開く。
「今のは……」
初めて聴いたその旋律はとても懐かしく、そして同時に新鮮で清々しかった。
村でも、祭り事などでは音楽を奏でることがある。楽器も存在する。それなのに、この見たこともないロボットから流れた音楽、一粒一粒の音が持つ繋がりが、自らの体を一旦バラバラにしてもう一度繋ぎ合わしてしまったかのような感覚に捉われていた。
一体何が起こったのか全くわからなかった。ただ、自分の細胞の一つ一つが、遠い昔からこの音楽を覚えている、そんな気分だった。
そして、長らく眠り続けていた細胞が目覚め、波打つようにさざ波を起こした……。
「今のが、彼らの音楽、カノンなんだって」
「カノン……」
長老の頭の中で〝螺旋〟を思わせるメロディーが波紋のごとく広がり、いつまでも広がっている。体の中心から落ちた雫に揺れ動かされるようだ。
「私はノアに戻り、マザーに報告しなくてはならないことがあります。どうか私が動けるように油を注していただけないでしょうか?」
我に返った長老は、ロボットに向かって大袈裟に頷くとノア達に指示を出した。「お、おお……油か! ノア、タテガミと一緒に畑からオリーブの実を樽一杯つんでこい。油を搾るぞ。できるだけ完熟の実を頼む。オイルが沢山採れるからな」
「うん、わかった」
二人は畑に出かけていき、そこでオリーブの実をつみ始めた。
「何回聴いても不思議だよな?」
「私達が住むこの世界と何か深い関わりがあるとしか思えないわ。きっと私達の祖先はノアの都でこの音楽を聴いて、この世界をカノンと呼んだのよ!」
二人の目は、宝物を見つけた冒険者のように輝いていた。
作業を済ませ、摘んだ実を桶に入れて持ち帰る。それを大きな石鉢ですり潰し、石鉢の下からポタポタと垂れる油を木樽に溜めた。樽一杯の実から絞ったオリーブ油は、ノアの小さな両手で掬えるほどしかない。完熟の実を潰して作った緑の実の油は軽く甘味があり、黄みがかってサラリとしている。
カノンの民は、オリーブ油を神聖なものとして用いた他、病気の治療や弱った者への栄養補給として少しずつ大切に使用した。二人が集めた油は貴重だ。それを小皿に入れると、零さないよう気をつけながら長老の待つ部屋へ戻った。
「よし、とりあえず汚れは取り除いておいた。どうも仕組みがわからないが、動くようにすればいいのだろう。手入れしてみよう」
油をロボットの関節と思われる場所に注していく。
ギギ……ギ……ガキン……ギギ……。
少しだけ油が回ったのか、動き辛そうにロボットは動き始めた。
「この辺りへもお願いします」
ロボットが両手を差し出す。Cの字に見えていた指は三本のアームになっていて、開くと物が掴めるようだ。指示を出しながら、ある程度体が動いてくると自ら油を塗った。すっかり動けるようになると、ロボットは嬉しそうに頭をくるくると回し礼を言った。
「皆さん、ありがとうございます」
「おまえさんの名前をまだ聞いてなかったな」
「申し遅れました。型式名CWDTT#12と申します」
「シーダブリュー? ……ティー……?」
聞いたことのない不思議な名前だ。戸惑う皆にロボットが続ける。
「クロックワークド・ドライブン・ティン・トイ。つまり、〝ゼンマイ仕かけの、ネジ式人形〟ですね」
わかりやすく説明したつもりだろうが、誰も意味を理解できない。
「なんだ、長い名前だな。わかったのはネジ式ってとこだけだぞ。ネジ式でいいか?」
「ええ、お好きなように呼んでいただいて結構です」
このとき彼はネジ式と命名された。
部屋の中に夕日が差しこむ。すっかり時間がたっていたことにノアは気づいた。
「ねえ、ネジ式、もうすぐ外は夜が来るわ。ノアに出発するのは明日、朝が来てからにして、今日は泊まっていきなさいよ」
「そうだ! ぜひそうしなさい」
長老は強く頷いた。どうやら長老はネジ式にここに泊まってもらい、忘却の都ノアについてあれこれと聞きたがっている。ノアはさりげなく装っているが、彼女の思惑通りに事が運んでいるのをタテガミはわかっていた。
「では、お言葉に甘えて一晩お世話になります」
タテガミがノアに耳打ちする。
「長老に頼みこんで、明日ネジ式と〝ノア〟に行くつもりだろ! おいらも絶対についていくからな!」
「タテガミは無理よ。だって、おばさんが許してくれるはずないわ」
「絶対行くからな! 置いてくなよ!」
タテガミは悔しそうに何度もふり返りながら家に戻った。
屋敷では話しこむ長老とネジ式を置いて、ノアが一人で倉に入りせっせと何かを造っていた。大樽に貯まった液体を、茶色の布地で少しずつ濾していく。金色に輝くそれは麦から造られた酒だった。ノアは暗くなるまで酒を造り、いくつもの器にいれると居間の机の上に並べ、満足気に頷いてから長老の部屋へ入った。
中では長老が少年のように目を輝かせて、忘却の都ノアについてネジ式に質問を浴びせる。長老はノアに気づくと嬉しそうに手招きした。
「おお、ノア、おまえも来い。なんとも信じられん話だ」
「ねえ、お爺ちゃん、忘却の都ノアへ行かせてほしいの」
ノアは早速切り出したが、長老は顔を真っ赤にして怒鳴りつけた。
「だめだ! 絶対に許さん! そうでなくとも最近では近くの集落にカニバルが現れて住人を襲ったと聞く。村を離れるなど言語道断だ!」
「これまでどんなに探してもノアは見つからなかったじゃない! そこから来たっていうネジ式がいるのよ。ついていかないなんてありえない! お父さんにも会えるかもしれないし、一人じゃないんだから大丈夫よ! 私だって冒険者の娘よ!」
ノアは絶対にネジ式についていくつもりでいた。反対されてもこっそりと出ていくつもりだったが、できれば賛成して送り出してもらいたいとも思っていた。ネジ式と夢中で話しこむ長老の姿を見て、もしかしてと期待していた。
忘却の都ノアが見つかれば、誰よりも喜ぶのはきっとお爺ちゃんのはずなのに、こんなに顔を真っ赤にして怒鳴りつけるなんて。
ノアは不満を隠しきれずにぐっと息をのんだ。
「落ち着け、ノア」
長老は真剣だ。絶対に許さないとその目が言っている。『落ち着け』というのは、お爺ちゃんの口癖だった。そしてお父さんも。ノアは何度この言葉を聞いたかわからない。そして次に続くのは、いつも『よく考えるんじゃ』という言葉だった。
ノアの家系はこの村で最も筋力が弱く、タテガミのような跳躍力も、優れた聴力があるわけでもなかった。しかし代々この村を治めてきた。体が使えない代わりに知恵を使い、皆を助けることが『我らの定めじゃ』と言われ続けてきた。
だってお爺ちゃんだって冒険家だったじゃないの。忘却の都ノアが謎に包まれてるなら、それを解明することだってきっと私達の『定め』だわ! しかしノアは心とは反対のことを言った。
「そうね……。お爺ちゃん、わがままを言ってごめんなさい」
ノアは肩を落として部屋を出ていった。
長老は肩すかしをくらってあっけに取られた。孫娘がいつものようにもっと食いさがってくるとばかり思っていたのに、あっさりと部屋を出ていったからだ。
ノアの寂しそうな背中に心を痛くし、様子が気になって追いかけようとして部屋を出ると、そこになみなみと器に注がれた酒がいくつも机の上に置かれていた。
「おお! これは誰かの差し入れか? ありがたく頂こう」
長老は酒に目がなかった。酒の器を取りあげると部屋に持ちこみ、早速ネジ式の話を肴に酒を飲み始める。結局二人は明け方まで話しこんだ。
暖かな朝の陽射しが村を照らし始める。物音を立てないよう息を潜めながら、こっそりと長老の部屋に向かうノアの姿があった。
部屋にそっと入ると、床には空になった器がいくつも転がっている。
一晩中酒を浴びて熟睡している長老を横目に、ノアは小声でネジ式に呼びかけた。
「ねえねえ」
「おはようございます。ノアさん」
「シィーッ……! 静かに家を出よう」
「しかし、外出許可は出ていないのでは?」
「大丈夫よ! いつかお爺ちゃんもわかってくれるわ」
朝の静けさの中、二人は村を出て森へ向かう。タテガミが来られるなら、朝日の時間に森の入口に来ているはずだった。
扉が閉まる音で長老は目を覚ました。散らばっていたはずの器が積み重ねられている。ロボットもいなくなっていた。長老は、ノアがネジ式と一緒に出ていったことを悟った。
「やっぱりか……。フトゥーロ、ノアを見守ってやってくれ」
ノアの母であるフトゥーロは、ノアを出産した直後に命を落とした。優しく美しかったフトゥーロは、義父となった長老に対しても本当の父のように愛情をもって接してくれた。
息子のアブニールも、長老に似て若くから出歩いてばかりで、親孝行らしいことを全くしなかったが、フトゥーロと結ばれたことが、これ以上ない孝行だと長老は思っていた。フトゥーロが若くして死んでしまったのが、今でも惜しまれる。
アブニールはフトゥーロと結婚するとき、その証としてグースーの牙と骨を加工した揃いの首飾りをフトゥーロに贈った。グースーの白い陶器のような牙を削り、右回りに渦を巻く彫りが入っている。光にかざすと光が反射するほど、表面は滑らかだ。渦巻き状の牙は、さらに細かな骨を幾つか革ひもで束ねたものと合わされて、揺れるとシャラシャラと可愛らしい音を立てる。
この揃いの首飾りは、一つはアブニールが、そしてもう一つはフトゥーロの形見として、今はノアが肌身離さず首から下げていた。ノアはそれを大切に握りしめながら、ネジ式と一緒にタテガミを待っていた。この場所は、いつもノアとタテガミが落ち合う場所だ。二人はここで毎日のように待ち合わせ、森へと出かけていた。
「きっとタテガミは、来れないと思うわ」
「それはまたどうしてですか?」
「あのタテガミのお母さんが、子供だけで旅なんかさせるはずないもの」
「それはノアさん、あなたも同じでは?」
祖父を騙すようにこっそりと家を出てきたノアは、少しだけ後ろめたさを覚えていた。
その頃タテガミは、台所で朝食の支度をする母親の背中を見ながら、どう言い訳をして外に出ようかとモジモジしていた。『うまい嘘』を考えるものの、どれもすぐに見破られてしまいそうで言い出せないでいると、母親がふり返った。
「おはよう、朝食食べるだろ?」
「あのさ……おいら……〝ノア〟に遊びに行ってくるよ!」
「急になんだい? いつもは何も言わずに勝手に出てって、毎日ノアちゃんと遊んでるくせに。じゃあ朝食は要らないんだね。あんまり遠くまで行くんじゃないよ」
タテガミは呆気に取られた。思わず本当のことを言ってしまったことを後悔したが、母親は不思議そうに息子をちらりと見ただけで、父親を呼びに行ってしまった。
息子が忘却の都ノアへ行こうとしているなどと、考えるわけもなかった。
タテガミが、集合場所に意気揚々と現れると、ノアは目を丸くした。
「お待たせ、さあ行こうぜ!」
「よくおばさんが許してくれたわね。絶対来れないと思ってたのに」
「うん、おいらも絶対許してもらえないと思ってさ、色々と嘘を考えてたんだけど、結局素直に本当のこと言ったら許してくれたんだよ。やっぱり正直に話せば、気持ちって伝わるんだな!」
タテガミは、照れくさそうに頭をかいた。
「では、みなさん揃ったので出発しましょう」
カシャンカシャンとリズムよく歩き出すネジ式の後ろに、二人が続く。
「ねえ、ノアへは何日くらいで着くの?」
「そうですね、昼夜休まず歩けば四日ほどでしょうか? しかしそれはあなた達には無理なので、十二日くらい見ておけば到着できるでしょう」
それを聞いて二人は驚いた。あの伝説のノアが、自分達が暮らす土地に随分近くにあると感じたからだ。ノアが生まれるずっと前、若かりし日の長老も、何年も村を離れて〝ノア〟を探し求めていた。お父さんも村を出て既に二年たっている。
もちろん誰も〝ノア〟には到達していない。冒険家が、カノンの地を長く探しても見つからなかった伝説の都が、たった十二日歩くだけで到着できる距離にあったなんて。
ノア達はネジ式について森の中を歩いた。胸は期待で大きく膨らみ、足どりは軽い。どれほど歩けば森の向こうへ辿り着くのだろう。
陽が真上にやって来ると、ネジ式が休憩を取るように二人に勧めた。
「休まないで、ずっと歩いたほうが早く着くんじゃない?」
「旅は始まったばかりです。休めるときに休んでおかなくては、体が持ちませんよ」
確かにネジ式の言う通りだ。二人は木になる瑞々しい果実を見繕うと一つ採って、木陰で休みながら食べた。
小一時間ほどしっかりと休んだ皆は、再び森の中を歩き始める。
「私がこの場所を調査していたとき、ここはまだ幼木ばかりの草原でした」
ネジ式は頭を回すと懐かしそうに見渡した。今ではどこを向いても立派な木々が立ち並ぶ。ここは巨大な森だ。以前はここに森がなかったという簡単なことが、生まれたときからこの森に守られるようにして暮らしてきた二人には想像することもできない。
ここは慣れ親しんだ恵みの森。村に住む者は日常的にこの森に入り、木の実や果実などを採り命を繋いできた。この森を敬い、畏れ、親しんだ。季節と共に祝い、死者と共に悼んだ。全てにとって貴重な森なのだ。
だがここまで深く入ることは誰もなかった。進むにつれ、重なりあう枝葉が体にぶつかって行き道をはばむ。道という道もない。まさにけもの道だ。上を見あげても、日差しは殆ど遮られている。
いつもより数段早く夜がやってくる。薄暗がりが森に差し始めたかと思うと、急速に闇に染まっていった。森の闇はノアの視界を包み隠し足場を悪くする。
タテガミにはまだ少し見えていたが、ノアを気遣って声をかけた。
「ここで夜を過ごそう。ノア、寒くないか?」
「大丈夫よ」
タテガミが乾燥した枝を集め、ノアはその近くで木の実を集めた。枝を集めて戻ってきたタテガミが火を起こそうと穴を掘る段取りをしていると、ネジ式が近づいてきて言った。
「私が火を起こしますよ」
ネジ式は、お腹の取っ手を開くとバーナーのようなものを引っ張り出し、丁寧にくべた枝に火を放った。瞬く間に枝が燃え広がる。
「おい! ネジ式、今のどうやったんだ? おいらにも教えてくれよ!」
「すごい! 一瞬で火が着いたわ」
短時間で燃えあがるたき火を見て、二人は感動する。ネジ式が得意げに頭を回すと、目の光を左右交互に点滅させた。
「ハハハ。あなた達に科学など必要ありませんよ。マザーもきっと同じ考えです」
忘却の都ノアには、きっとこんな魔法のようなカラクリがザクザクあるに違いない。
二人はさらに期待に胸を膨らませた。燃えあがる炎を囲みながら、集めた果実を全て平らげて、それぞれぐっすりと眠りにつく。
ネジ式の目に、パチパチと燃える炎が反射して映りこんでいた。
空を見あげたネジ式は、どことなく寂しそうだった。
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