第33話 チキン野郎と不良蛇
冗談じゃない…俺を狙って戦争を起こすって言ってんだよな。
本当に何を考えてんだよ朱雀の奴は!?
つか他の四聖獣はどうした!?
「おいティナ!これはどう言う事なんだよ!」
「そうですわ!他の十二神獣達が我が国に戦争を仕掛けるって洒落になりませんわ!」
「私も…判らない…」
「判らないって!?貴女は十二神獣なんですよね?」
ティナに問うトモエ。
「私…滅多に会議出ないし…神に興味ない…」
おいおい…仮にも干支だろお前。
「ティナさんは私達に危害を加える気は無いんですか?」
「無い…めんどくさいし…やりたくない…」
あ、確かにこれは面倒臭い奴が言うセリフだな。これは確かに面倒だからやりたく無いオーラ出しまくってるからな。
「でも大変ですわ!近い日に別の国が責めて来るって事ですわよね」
「どうしましょう…旦那様はマクラ国へ出張していて居ません…」
「おいおい、仮にも敵国だろ。何でそんなとこに居るんだよ!?」
「大丈夫…マクラの国は皆頭いい人ばかりで…戦争は無駄って500年前から言ってたから…」
いやそんなの信用出来ないだろ。
「いえ、マクラ国は我々シンドゥーラと同盟ですから大丈夫だと思います」
「え、そうなの?」
「うん、マクラは朱雀様の配下じゃないし」
あ、そうか朱雀の配下は確か、鼠、牛、羊だ。問題は他が話が通じるかだろうが。
「私は…戦争する気ない…から大丈夫!」
「いやお前は無くてもお前の国の連中はどうなんだよ!?」
「それは…わからない…」
それじゃ意味ないよな!オイ!
「どうすりゃいいんだよ全く…」
「とりあえず事の事態を陛下にお伝えした方が宜しいかと思います」
「確かにそうね。東海林様の事もあるし、陛下に謁見して話会いを設けてもらいましょう」
「陛下ってこの国の王様か?」
そういや会った事ないよな俺。この異世界に来てからは一度も無いよな。
まあ、まず会える様な人物じゃないか…俺の世界でも天皇にはまず会えないし。
「でも陛下に謁見ってどうやってするんですか?」
「私は侯爵令嬢ですわ!」
あ、そうか侯爵なら会えるか気軽に。
「そうと決まれば。アン、謁見の約束の手紙を書いて届けて頂戴!」
「畏まりました!」
アンジュはそう言うと走り出す。
「後は話会いか…」
問題は他の国だけじゃない、他の干支達だ。
鼠といい虎といい…まず話が通じる様な奴らかが疑問だな。
東海林がそう思っていると…
「オラ、チキン野郎っ!俺様から来てやったぞ!出てこいやこらっ!!」
やっぱり…また変なの来た…
巨大な声は王都の入り口の外側からだ。
「東海林様!」
「師匠」
「2人はここに居ろ!」
東海林はチキンスーツを着るとそこまで飛んで行く。
「今の声は…サンティラ!!」
ティナもジャンプし国外まで大ジャンプすると東海林と同時に国の外へ着いた。
「お前も来たのか?」
「相手は卑怯者…かなり油断ならない!」
ティナは斧を構えた。
地面から巨大な白蛇が現れた。
金の真子に20メートルはあろう巨大な長い体に白銀の鱗と金髪の白蛇の怪物だ。
「テメェがチキン野郎か?はっ、ちんちくりな小僧じゃねぇか!楽勝だなこりゃ!」
「サンティラ!」
「あんっ?根暗兎か?裏切り者がのこのこ出て来るとはな!」
「お前巳年の十二神獣か?」
「あたぼうよ!俺様はデーヴァ十二神が巳の刻、金運を司る神にして偉大なる蛇神。サンティラ・神・サーペント様だっ!」
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