第22話 チキン野郎 敗北する

クンビーラとか言う鼠の神様気取りが物凄い速さで東海林に両手の武具で攻撃してきた。

東海林は咄嗟にチキンスーツを纏い交わした。


「ん?何だそのふざけた姿は」


「ほっとけ!」


チキンスーツを見て馬鹿にするクンビーラ。


「ちゅ、あの鶏と同じか、ますます気に食わんちゅっ!」


クンビーラは尻尾をバネ化し勢いよく飛んできて蹴りを入れて来た。


「ぐはっ!?」


チキンスーツの防御力が何と無意味だった。

東海林は吹っ飛ばされ市場の屋台に激突し屋台が崩れた。


「東海林様!」


「痛って!マジかよ!?」


ミスリル防御にしたのに…ふざけんなよ。

何だこの鼠じゃない力は!?


「ちゅ、手加減してこれか!」


「馬鹿にしやがって!チキンファイアー!」


「甘い!」


クンビーラはいつの間にか目と鼻先まで詰め寄り放った瞬間に東海林の右手を太い尻尾で弾き上げ魔法を跳ね上げた。

東海林の炎は上空で爆発した。


「嘘だろ!?」


「これで全力っちゅか?」


「チキンパーンチ!」


ガシッと簡単に片手受け止めるクンビーラ。


「!?」


「ちゅちゅちゅ、弱いっちゅーの!」


「くっ、チキンキーック!」


東海林は近距離から蹴りを入れた。

見事にクンビーラの顔面に直撃したが…


「痛ててててて!」


クンビーラは東海林の右足に噛みついている。


「ふんがっ!」


クンビーラはそのまま回しながら投げ捨てると東海林は上空に上がる。


「これで終いっちゅ!」


クンビーラは尻尾をバネ化し高く飛び上がり東海林を越えると両手の武具から眩い光の鼠達が無数に現れた。


「千住鼠斬!」


クンビーラは両手をふりさげると光の無数の鼠達が一斉に東海林にぶつかり爆発を繰り返す。


「グワァァァァ!!」


東海林は声を上げながら地面に叩きつけられた。


土煙が止むと地面に埋まりボロボロの東海林が立とうとするが全身が激しい痛みに襲われてしまい無理だった。


「くそ…」


東海林は消えゆく意識の中、スキル「鑑定」を使いクンビーラのステータスを見た。


クンビーラ

レベル99

攻撃力799/防御力/689/魔力999/俊敏999


あ、無理だなこりゃ…


そして東海林は気を失った…

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