第18話 チキン野郎と召喚魔法

虐めをしていた奴に腹を立てた東海林は思わず雷を放ち黒焦げにしてしまった。

さすがにやり過ぎか…面倒くさいな…


東海林はとりあえず丸太に縛られてた男子生徒の縄を解いた。


「大丈夫か?」


「は、はい…」


男子生徒は状況を飲み込めない。


「災難だったなまさか雷が降ってくるとはな」


東海林はワザとらしく言う。

少しでも自分に注意が向かない為にだ。


「東海林様!?」


「げ、エミ!?」


エミに見つかった東海林。


「何故学校にいるんですの!?私に会いに来てくれたんですか!」


「いや違うから」


キッパリと言う東海林。


「もうつれない!」


「くっつくな」


東海林はエミを引き剥がす。


「あのエミリア嬢。そちらはお知り合いですか?」


「はい。この人は私の婚や…」


「友達だ!友達!」


東海林はエミの口を押さえ込み婚約者と言わせるのを止めた。


「んぐ!んぐ!」


何故、止めるんですの!!


ややこしい事になるからそれは絶対に言わないで。


「げ、チキン野郎!!何故貴様が学校に居る!?」


「ん?誰だっけ?」


「マルスだ!」


ああ、俺がぶっ飛ばしたあいつが。


「ぷはぁ!もう東海林様!」


「あ、悪い」


「何故貴様が居るんだチキン野郎!」


「野暮用だよ。もう帰るから」


東海林はそう言うとその場を後にした。


「あ、あの!」


「ん?」


「さっきはありがとう。僕はミスルギだ」


「東海林勇気だ。またな」


東海林は学校を後にした。


学校を後にした東海林は改めてチキンスーツをチェックすべく宿屋の部屋に座り込みステータスをチェックする。


東海林勇気

職業 チキン野郎

レベル10

チキンスーツ(超)

パワー780/防御780/魔力1800/俊敏820


やっぱ更にヤバい事になってたか。このチキンスーツ。


東海林はスキル項目を見るとNEWの部分が現れていたので新しいスキルが追加されている。


「召喚?」


召喚

以下の魔獣を召喚出来る様になりました。


コカトリス

バジリスク


「コカトリス?バジリスク?」


ゲームで良く聞く名前だけどこいつらを呼べるんだよな。


「俺の召喚獣って奴か!ちょっと試してみるか」


東海林は少し王都から離れた場所で召喚魔法を行う。



「よし、召喚(サモン)」


東海林が叫ぶと地面に魔法陣が現れると光り輝きもくもくと煙が上がる。


「まずはコカトリス!」


煙が腫れるとそこに居たのは。


「ちゅ?」


え?


可愛いらしい黄色い体に小さな蝙蝠みたいな翼を生やしトカゲみたいな尻尾を生やした小さな何かであった。


「こ、これって…コカトリスの子供??」




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