第15話 チキン野郎 火薔薇を探す

トモエのおかげでポン菓子草を30個採取完了した。


「ありがとうトモエ。助かったよ」


「いいえ、どういたしまして」


東海林はアイテムボックスにポン菓子草をしまう。


「そういやトモエは何で森にいるんだ?エミを知ってるなら同じ学校なんだよな?授業あるんじゃないのか?」


「え、ええ…まあ…」


あれ?急に暗くなった。


「何か理由あるのか?」


「……たからです…」


「?」


「みんなに火薔薇をとって来いって言われたんです…」


「火薔薇?」


「火薔薇は名前の通り火で出来た魔法の薔薇です。シンドゥーラの森の奥に生えてるんです」


シンドゥーラの森?この森の名前か。


「シンドゥーラ国の外れこの森にある来週使う火薔薇をとって来る様に言わたんです」


「シンドゥーラ国?」


「え?シンドゥーラ国は西の王都。私達の国ですよ。知らなかったんですか?」


「あ、ああ他から来たからな」


シンドゥーラ国って言うのか王都は。

アレ?シンドゥーラってどっかで聞いた様な…忘れた…


「授業中にとって来いなんて、今野外授業って奴なのか?」


「ま、まあ…」


やっぱ暗いな…もしかして、虐められてるのか。


「なあ、その火薔薇って何処にあるんだ?」


「この先です、でも主の住処の近くで」


「主?」


「この森で1番強い魔物です。そいつの側に火薔薇があるんです」


「よし、取りに行こうぜ!」


「え、でも…」


「ポン菓子草はとったし、トモエのおかげで集まったんだ。その礼だ。いいだろ!」


まあ、刺激しなけりゃ大丈夫だろ。


「確かに東海林さん凄い強いし、お願いします」


「よし、行こうぜ!」


東海林は軽い気持ちで引き受けて森の奥へと足を運んだ。しかし、後悔先に立たずだった。


「まさか…アレが主か…」


「はい…アレが主です…」


東海林の背後に隠れるトモエ。


目の前にいたのはライオンと羊とドラゴンの頭を持ち蝙蝠みたいな翼に蛇の尻尾の怪物だ。


「何だ…あれ…」


「キマイラです…」

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